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カッパドキアの地価都市は観光客の注目をあびるようになったのは50年前くらいからのことで、それは前には村人の貯蔵室として使われていた。


カイマクル(Kaymaklı)の岩窟住居はよく地下都市と呼ばれる。石灰岩を掘って地下8階から10階の深さにまで達している。完全に地下部分に作られていることとその規模の大きさから、他のカッパドキアの岩窟住居とは一線を画している。観光客の注目をあびるようになったのはわずか50年前くらいからのことで、それは前には村人の貯蔵室や納屋として使われていた。
 これらの地下都市は、キリスト教時代のずっと以前に端を発して、人口の増加につれてしだいに大きくなってきた。
 クセノフオン(Xenophon)が「小アジア遠征記」(注) (Anabasis)の中でこの地下都市について書いている。―家々は地下に作られている。入口はまるで井戸のように低く下に向かって広げられている。家畜のためにはトンネルがあり、人間ははしごを使っている。家の中に山羊、羊、牛やにわとりが飼われている。大きな壷には、ワインがなみなみと入っていて、のどがかわいたものはだれでも、そのそばの葦をとってワインを吸うことができる。
ワインは水でうすめないとかなり強いが慣れてくると、すてきな飲物である……。

カイマクル
 ガイドについて歩くか、矢印にそって注意深く進むかしなければ、カイマクルではすぐに道に迷ってしまう。長短さまざまなせま苦しいトンネルが、四方八方に延びたり、時には通路を急カーブでえぐって、窪みを利用した大きな部屋があったりする。ここを訪れた人は、壁を堀った箱型ベッドに気をとられる。通風坑は、数階あるいはすべての階を突き抜けている。その幾つかは地下水まで達して、井戸として水を供給している。
 この地域はしばしば侵略されたこともあったらしい。というのは一つの階ごとに、石うすのような大きな丸い石板で閉じられるようになっているからである。石板の直径は1.5m、いざという時、すぐにころがすことのできる場所に置かれていた。
(注)紀元前401年、アルタクセルクセスはペルシャの王位についた。しかし王位を奪おうとした弟のキュロスは、サルディスで、傭兵や志願兵の大軍を集めペルシャヘ向かった。アテナイのクセノフォンはギリシア兵のひとりとして遠征に加わり、各地の様子を細かく書き残している。

カイマクル
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