トルコ旅行・ツアーブログ|トルコツアー旅行記
ヘーゼルナッツは美味しくて高栄養!知って得する健康効果とは?
日本でもヘーゼルナッツを使ったチョコレートはありますが、どちらかと言うとアーモンドチョコレートの方がよく見かけますよね?でも、ヨーロッパではアーモンドよりヘーゼルナッツの方が主流なんです。
ヘーゼルナッツは、アーモンド、カシューナッツと並んで世界三大ナッツと呼ばれるほど代表的なナッツです。そして、ヘーゼルナッツの生産量はトルコが世界でダントツの1位!日本に輸入されているヘーゼルナッツも、95%がトルコ産なんですよ。ここでは、ヘーゼルナッツがどういうものかから栄養価や魅力まで・・徹底解説していきます!
ヘーゼルナッツとは、「セイヨウハシバミ(Corylus avellana)」という名の、カバノキ科ハシバミ属の落葉低木から成る果実(堅果)です。早春に葉より先に花を付けて、果実は夏の終わりから秋にかけて熟していきます。その実の見た目は、ドングリや栗に似ています。
苗木を植えてから3年程で実が成りはじめ、約10年で成木になります。成った実は自然落下した実を収穫すればいいので手間が少ないとも言われています。
ヘーゼルナッツの歴史は古く、2300年前には原産地のトルコ北部の黒海沿岸で既に栽培が始まっていたそうです。また、ヨーロッパでは、石器時代からヘーゼルナッツが食べられていたと言われています。
ヘーゼルナッツは栗のような甘い香りと濃厚な旨味が特徴ですが、そのまま食べるには少し癖があるため、お菓子などに使われるのが一般的です。
ヘーゼルナッツはトルコ北部の黒海沿岸が主産地となっています。なんと、トルコがヘーゼルナッツの世界総生産量75%、輸出の70~75%を占めています!
トルコの黒海沿岸に広く分布するヘーゼルナッツ畑は、沿岸から内陸に向かって30km以内の場所に位置しています。黒海西部では、イスタンブールの東にある「ゾングルダク(Zonguldak)」から始まり、お隣の国「ジョージア(グルジア)」の境界まで、海と山の間にある緑の帯のように、黒海全体にわたって東に伸びています。
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■ヘーゼルナッツ100g当たりの栄養価
ヘーゼルナッツにはエイジングケアパワーがあると言われ、1日25~30gのヘーゼルナッツを食べるだけで、1日あたりのビタミンEが摂取できると言われています。ビタミンEが含まれている他に、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルもバランス良く含まれています。ビタミンCや食物繊維も豊富なので、肌の調子や腸内環境を整えるなど、女性にとって魅力的な効果もたっぷりです。
また、老化防止や生活習慣予防、骨粗しょう症予防などに効果がある不飽和脂肪酸のオイレン酸が“100gあたり54,000mg”もあり、同じく高栄養のアーモンドに含まれている量“100gあたり34,000mg”と比べても、ヘーゼルナッツはナッツ類の中でもトップクラスを誇ります。
最近の研究では、ヘーゼルナッツの豊富なベータシトステロール含有量がコレステロールを減らし、一部ガンなどの多くの病気を予防するのに重要な役割を果たすことができることも示されています。
なお、フェノール化合物などの抗酸化物質は、特に皮付近に多く含まれているため、健康効果を期待するなら皮ごと食べるのがおすすめです。
ヘーゼルナッツと同様に抗酸化成分が多く含まれていることがで近年健康効果が注目されているオリーブオイルについても、トルコは生産量で世界トップクラスを誇ります。
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さらに、ヘーゼルナッツに含まれる高濃度の抗酸化化合物やビタミン、ミネラルは、がんのリスクを低減する可能性も示されています。中でも注目されているのは、アーモンドやピスタチオなど他のナッツ類よりも特に高濃度で含まれる、プロアントシアニジンというポリフェノールです。
食物繊維を豊富に含むヘーゼルナッツは、便秘予防にも効果的と言われています。
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トルコのヘーゼルナッツは品質によって、「ギレスン・クオリティ」と「レヴァント・クオリティ」の2つに分けられています。
ヘーゼルナッツの名産地ギレスンは、さくらんぼの原産地でもあり、トルコはさくらんぼ生産量でも世界一なのです。
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ヘーゼルナッツ畑のある標高にもよりますが、早いと8月のはじめから終わりにかけて実は熟します。収穫は基本的に、枝から振り落とされたときに落ちた、葉を持つヘーゼルナッツを拾っていきます。枝からひとつずつ摘み取る方法もあります。
収穫したヘーゼルナッツは、葉が茶色になるまで天日干しします。乾燥後は、収穫機(脱穀機)を使って殻を取り、薄皮の状態で天蓋の上に敷き再度天日干しします。事前の乾燥を含む総乾燥期間は、気象条件にもよりますが最大で15~20日ほど。自然の太陽の下で乾燥させることが美味しさの重要な要素なのです。
最高に恵まれた気候条件を生かしてナチュラルな方法で作られたトルコのヘーゼルナッツは高品質としても名高いのです。
1970年頃までは、出荷するヘーゼルナッツの90%は殻付きの未加工な状態で出荷されていましたが、その後加工産業が発展し、近年では加工済ヘーゼルナッツの出荷量は30%以上にも増加していきました。加工の形状はいくつもあり、形状によって利用する内容も変わってきますので、いくつもある加工後の主な形状を紹介します。
トルコや世界中で消費されるヘーゼルナッツのほとんどが、煎って白くして、刻んで小さくして、粉末またはピューレ状にしてお菓子や料理に使われています。
ヘーゼルナッツはそのまま食べても美味しいナッツ類のひとつでもありますが、粉末状にしたのを焼き菓子に混ぜたり、テリーヌに混ぜたり、ヘーゼルナッツオイルもあったりと用途は様々です。フレーバーコーヒーとしても有名です。
でもやっぱり、チョコレートやクリーム、焼き菓子などで使われることが多いです。その中でも人気のあるヘーゼルナッツを使った食品を紹介します!
日本ではヘーゼルナッツチョコクリームはあまり馴染みがないですが、イタリアのフェレロ(Ferrero)社が発売している“ヌテラ(nutella)”は有名ですよね。もちろん本家トルコでも、色々なメーカーが何種類ものヘーゼルナッツクリームを出しています。トルコではヌテラも買うことはできますが、やっぱりトルコで買うならトルコ産のクリームです。
日本でも有名なベルギーのゴディバの親会社でもある、トルコの食品メーカー「ウルケル(Ülker)」でもヘーゼルナッツチョコクリームを出しています。また、特に日本では珍しい“ヘーゼルナッツバター”もあります。トルコではピーナッツバターがほとんど手に入らない代わりに、ヘーゼルナッツバターがどこにでも売られています。
ヘーゼルナッツバターを食べたことがある人は少ないのではないしょうか?何だか気になりますよね。ですが、やっぱりトルコではヘーゼルナッツチョコクリームが主流です。
ヌテラは日本でも買えますが、残念ながらトルコ産のヘーゼルナッツチョコクリームを日本で買うのはなかなか難しいです。もし旅行などでトルコを訪れたら、トルコでなら日本で販売されているヘーゼルナッツクリームの価格よりもリーズナブルに買うこともできるので、自分用にも家族や友人へのお土産としても大変オススメですよ!
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あまり知られていませんが、ヘーゼルナッツの産地トルコはチョコレート製品が充実している国なんです。
ゴディバの親会社の「ウルケル(Ülker)」や「エティ(Eti)」、「トルク(Torku)」など、多くのお菓子メーカーのチョコレート商品が並んでいます。トルコはヘーゼルナッツをはじめ、ピスタチオの生産量も多いので、ナッツと組み合わされたチョコレート商品も沢山あります。
日本でこれらナッツが入ったチョコレートを買うとなるとそこそこお値段がするのに対して、トルコではスーパーで気軽に、100円前後から買うことが出来るので、お土産にもってこいです!海外のチョコレートは甘すぎるイメージを持つ人もいるかもしれませんが、日本のチョコレートと甘さは変わらないので、美味しく頂けますよ。
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また、ヌテラと同じフェレロ社で発売している「ロシェ(ROCHER)」もヘーゼルナッツを使ったチョコレート菓子です。チョコレートとクラッシュヘーゼルナッツに包まれた丸いウエハースの中にヘーゼルナッツが1粒と、ヘーゼルナッツクリームが入った、サクっとした食感も楽しめる大人の甘さのチョコレートです。
ヌテラは、イタリアのフェレロ社が発売している製品ですが、そのヌテラが作り出されたのは1940年代。フェレロ社の創業者である、イタリアのピエモンテ州出身のフェレロがヌテラとなる原型を作ります。
ヌテラが生まれたきっかけは第二次世界大戦。第二次世界大戦によってカカオは大変不足してしまいました。そこでフェレロは、ペエモンテ州で多く産出されていたヘーゼルナッツに着目します。
ヘーゼルナッツ、砂糖、そして入手困難なココアをほんの少し入れ、甘いペーストを作りました。これがヌテラの原型となります。この最初のペーストは「ジャンドゥジョット(giandujot)」と呼ばれました。ヌテラの原型であるジャンドゥジョットは、スライスしてパンに広げることができるように塊状で作られました。ジャンドゥジョットは、地元のカーニバルのキャラクターにちなんで名付けられたそうです。
1951年、フェレロはジャンドゥジョットを瓶詰めにしたものを「スーパークレマ(supercrema)」という名の新製品として発売しました。
そして、1964年には名称を現在の「ヌテラ(nutella)」に変更しました。ヌテラの意味は、木の実を意味する「nut」に柔らかい語感を与える「ella」(イタリア語の縮小辞)を組み合わせた造語になります。
翌年にはドイツから始まり、フランス、そしてヨーロッパ外へと進出していき、たちまち世界に広がって、“スプレッド”の代名詞となっていきました。そして2007年2月5日には、ヌテラの愛好家が団結し「ワールド・ヌテラ・デー」が誕生し、この日は毎年祝われています。
ちなみに、イタリアはトルコに次ぐヘーゼルナッツ生産量2位ですが、シェアは10%以下となっています。
ヘーゼルナッツの主産地であるトルコの黒海沿岸地域は、湿度が高く青々とした緑が広がっています。ブルガリアに接しているヨーロッパ側の国境からジョージア(グルジア)の国境にかけては、松林が山を覆い、低地や谷では作物や穀物が育てられています。ヘーゼルナッツ以外にもお茶やタバコ、とうもろこしなど様々な作物の産地としても有名です。
黒海はトルコの他にブルガリア、ルーマニア、ウクライナ、ロシア、ジョージアといった国々が面しています。その中でも黒海沿岸で最も大きな都市はトルコのイスタンブールですが、トルコの黒海沿岸地域には、オスマン朝時代の古い町並みが世界遺産に登録された「サフランボル(Safranbolu)」という街や、歴史的建造物が多く残る「トラブゾン(Trabzon)」といった街もあり、1度は訪れてみたい場所です。
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ヘーゼルナッツはチョコレートなどの甘いお菓子のイメージは強いですが、ナッツそのままでも美味しく食べられます。栄養価も高いので、健康維持のために様々な食べ方で生活に取り入れるのも良いかもしれません。ただし、高カロリーなので食べ過ぎは逆効果になるので要注意。1日10~20粒前後が適量です。
ヘーゼルナッツを美味しく食べて、健康な身体の維持につなげていきましょう!
ヘーゼルナッツは、アーモンド、カシューナッツと並んで世界三大ナッツと呼ばれるほど代表的なナッツです。そして、ヘーゼルナッツの生産量はトルコが世界でダントツの1位!日本に輸入されているヘーゼルナッツも、95%がトルコ産なんですよ。ここでは、ヘーゼルナッツがどういうものかから栄養価や魅力まで・・徹底解説していきます!
目次
ヘーゼルナッツとは?
ヘーゼルナッツとは、「セイヨウハシバミ(Corylus avellana)」という名の、カバノキ科ハシバミ属の落葉低木から成る果実(堅果)です。早春に葉より先に花を付けて、果実は夏の終わりから秋にかけて熟していきます。その実の見た目は、ドングリや栗に似ています。
苗木を植えてから3年程で実が成りはじめ、約10年で成木になります。成った実は自然落下した実を収穫すればいいので手間が少ないとも言われています。
ヘーゼルナッツの歴史は古く、2300年前には原産地のトルコ北部の黒海沿岸で既に栽培が始まっていたそうです。また、ヨーロッパでは、石器時代からヘーゼルナッツが食べられていたと言われています。
ヘーゼルナッツは栗のような甘い香りと濃厚な旨味が特徴ですが、そのまま食べるには少し癖があるため、お菓子などに使われるのが一般的です。
ヘーゼルナッツの主な産地
国 | 2019年の生産量(トン) |
---|---|
トルコ | 776,046 |
イタリア | 98,530 |
アゼルバイジャン | 53,793 |
アメリカ | 39,920 |
チリ | 35,000 |
ヘーゼルナッツはトルコ北部の黒海沿岸が主産地となっています。なんと、トルコがヘーゼルナッツの世界総生産量75%、輸出の70~75%を占めています!
トルコの黒海沿岸に広く分布するヘーゼルナッツ畑は、沿岸から内陸に向かって30km以内の場所に位置しています。黒海西部では、イスタンブールの東にある「ゾングルダク(Zonguldak)」から始まり、お隣の国「ジョージア(グルジア)」の境界まで、海と山の間にある緑の帯のように、黒海全体にわたって東に伸びています。
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日本でも長野県でヘーゼルナッツの栽培が進められている
これまで、日本におけるヘーゼルナッツは100%輸入に頼っていました。内訳は、95%がトルコ、残り5%がイタリアです。そんな中で、イタリア・ピエモンテのトンダ・ジェンティーレ・デッレ・ランゲという品種の苗木を輸入し、長野県で栽培するヘーゼルナッツの国産化プロジェクトが進行しています。ヘーゼルナッツは高栄養!
■ヘーゼルナッツ100g当たりの栄養価
エネルギー(カロリー) | 628kcal |
炭水化物 | 16.70g(うち食物繊維9.7g) |
脂質 | 60.75g |
タンパク質 | 14.95g |
葉酸 | 113μg |
ビタミンE | 15.03mg |
ビタミンK | 14.2μg |
カルシウム | 114mg |
鉄 | 4.7mg |
マグネシウム | 163mg |
マンガン | 6.175mg |
亜鉛 | 2.45mg |
ヘーゼルナッツにはエイジングケアパワーがあると言われ、1日25~30gのヘーゼルナッツを食べるだけで、1日あたりのビタミンEが摂取できると言われています。ビタミンEが含まれている他に、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルもバランス良く含まれています。ビタミンCや食物繊維も豊富なので、肌の調子や腸内環境を整えるなど、女性にとって魅力的な効果もたっぷりです。
また、老化防止や生活習慣予防、骨粗しょう症予防などに効果がある不飽和脂肪酸のオイレン酸が“100gあたり54,000mg”もあり、同じく高栄養のアーモンドに含まれている量“100gあたり34,000mg”と比べても、ヘーゼルナッツはナッツ類の中でもトップクラスを誇ります。
最近の研究では、ヘーゼルナッツの豊富なベータシトステロール含有量がコレステロールを減らし、一部ガンなどの多くの病気を予防するのに重要な役割を果たすことができることも示されています。
注目されるヘーゼルナッツの健康効果
抗酸化作用
ヘーゼルナッツには、オレイン酸やビタミンE、フェノール化合物といった、老化、がん、心臓病を促進する可能性のある酸化ストレスから体を保護する抗酸化物質が多く含まれています。実際、ヘーゼルナッツを継続的に食べると、食べない場合と比べて大幅に酸化ストレスが減少することが研究で示されています。なお、フェノール化合物などの抗酸化物質は、特に皮付近に多く含まれているため、健康効果を期待するなら皮ごと食べるのがおすすめです。
ヘーゼルナッツと同様に抗酸化成分が多く含まれていることがで近年健康効果が注目されているオリーブオイルについても、トルコは生産量で世界トップクラスを誇ります。
オリーブオイルは世界最古かつ最強の油!健康効果や種類、選び方・使い方を徹底解説
心臓病やがんのリスクを低減
ヘーゼルナッツに含まれる抗酸化物質や良質な脂質は、血中のコレステロールを低下させる作用が期待できます。また、オレイン酸などの脂肪酸やカリウム、マグネシウムが豊富なため、血圧の正常化にも役立つとされています。さらに、ヘーゼルナッツに含まれる高濃度の抗酸化化合物やビタミン、ミネラルは、がんのリスクを低減する可能性も示されています。中でも注目されているのは、アーモンドやピスタチオなど他のナッツ類よりも特に高濃度で含まれる、プロアントシアニジンというポリフェノールです。
ダイエット効果
ヘーゼルナッツをはじめとするナッツ類は、健康長寿に寄与するとして注目されている地中海食を構成する重要な食品の一つです。2018年の研究では、ナッツを多く食べた人は、食べなかった人に比べて太り過ぎになるリスクが低かったと報告されています。食物繊維を豊富に含むヘーゼルナッツは、便秘予防にも効果的と言われています。
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トルコ産のヘーゼルナッツの種類
トルコのヘーゼルナッツは品質によって、「ギレスン・クオリティ」と「レヴァント・クオリティ」の2つに分けられています。
- ギレスン・クオリティ
「ギレスン(Giresun)」全域および「トラブゾン(Trabzon)」の一部地域で栽培されたヘーゼルナッツを指し、世界の種類の中でも最も高いレベルのヘーゼルナッツで、最高品質を誇ります。最も皮が剥きやすいことでも知られています。 - レヴァント・クオリティ
ギレスン・クオリティ以外の地域で栽培されている全てのヘーゼルナッツを指します。ギレスンのものより、脂肪(主にオレイン酸)レベルは低いですが、トルコ以外の国で栽培されたものよりは脂肪レベルが高く、味も良いです。
ヘーゼルナッツの名産地ギレスンは、さくらんぼの原産地でもあり、トルコはさくらんぼ生産量でも世界一なのです。
さくらんぼはトルコ発祥って知ってた?歴史や品種、桜との違いを徹底解説
ヘーゼルナッツの収穫方法
ヘーゼルナッツ畑のある標高にもよりますが、早いと8月のはじめから終わりにかけて実は熟します。収穫は基本的に、枝から振り落とされたときに落ちた、葉を持つヘーゼルナッツを拾っていきます。枝からひとつずつ摘み取る方法もあります。
収穫したヘーゼルナッツは、葉が茶色になるまで天日干しします。乾燥後は、収穫機(脱穀機)を使って殻を取り、薄皮の状態で天蓋の上に敷き再度天日干しします。事前の乾燥を含む総乾燥期間は、気象条件にもよりますが最大で15~20日ほど。自然の太陽の下で乾燥させることが美味しさの重要な要素なのです。
最高に恵まれた気候条件を生かしてナチュラルな方法で作られたトルコのヘーゼルナッツは高品質としても名高いのです。
ヘーゼルナッツの多彩な加工法
1970年頃までは、出荷するヘーゼルナッツの90%は殻付きの未加工な状態で出荷されていましたが、その後加工産業が発展し、近年では加工済ヘーゼルナッツの出荷量は30%以上にも増加していきました。加工の形状はいくつもあり、形状によって利用する内容も変わってきますので、いくつもある加工後の主な形状を紹介します。
- ホール付き(ナチュラル)
殻を剥いた一粒丸ごとの状態で、加工原料につかわれています。香ばしさを出すために、ローストした網の上で転がしながら、好みの量の皮を残して利用することができます。 - ホール(ブランチ)
ホール付き(ナチュラル)の皮なしを指します。用途に応じてローストしたり、油で揚げたりして自在に香ばしさを出すことができます。主にチョコレートやスナックなどの加工製品やパンに使われます。 - ホール(ロースト)
ブランチをローストしたものです。そのままスナックとして、またはお菓子やパンのトッピングとして使われます。 - 殻付き(生)
収穫後に天日乾燥させただけの、硬い殻の付いた状態を指します。そのままローストして殻を剥いて、香りを楽しみながら食べます。 - スライス(ナチュラル)
ホールを薄切りにしたものです。食べやすく、お菓子やパン、料理のアクセントに適していて、ビスケットやクッキー、アイスクリームなどによく使われています。 - ヘーゼルナッツミール(ナチュラル)
お菓子の生地やパン、クリーム、アイスクリームなどに混ぜ込んで利用すると独特の豊かな風味とコクが広がります。 - ペースト(ダーク、ミディアム、ライト)
ローストの度合いが異なる3種類があります。香ばしい風味が抜群で、糖分を加えたプラリネもあます。ペーストはチョコとも相性が良く、アイスクリームやパンにもよく使われます。
トルコや世界中で消費されるヘーゼルナッツのほとんどが、煎って白くして、刻んで小さくして、粉末またはピューレ状にしてお菓子や料理に使われています。
ヘーゼルナッツを使った食べ物
ヘーゼルナッツはそのまま食べても美味しいナッツ類のひとつでもありますが、粉末状にしたのを焼き菓子に混ぜたり、テリーヌに混ぜたり、ヘーゼルナッツオイルもあったりと用途は様々です。フレーバーコーヒーとしても有名です。
でもやっぱり、チョコレートやクリーム、焼き菓子などで使われることが多いです。その中でも人気のあるヘーゼルナッツを使った食品を紹介します!
ヘーゼルナッツチョコクリーム
日本ではヘーゼルナッツチョコクリームはあまり馴染みがないですが、イタリアのフェレロ(Ferrero)社が発売している“ヌテラ(nutella)”は有名ですよね。もちろん本家トルコでも、色々なメーカーが何種類ものヘーゼルナッツクリームを出しています。トルコではヌテラも買うことはできますが、やっぱりトルコで買うならトルコ産のクリームです。
日本でも有名なベルギーのゴディバの親会社でもある、トルコの食品メーカー「ウルケル(Ülker)」でもヘーゼルナッツチョコクリームを出しています。また、特に日本では珍しい“ヘーゼルナッツバター”もあります。トルコではピーナッツバターがほとんど手に入らない代わりに、ヘーゼルナッツバターがどこにでも売られています。
ヘーゼルナッツバターを食べたことがある人は少ないのではないしょうか?何だか気になりますよね。ですが、やっぱりトルコではヘーゼルナッツチョコクリームが主流です。
ヌテラは日本でも買えますが、残念ながらトルコ産のヘーゼルナッツチョコクリームを日本で買うのはなかなか難しいです。もし旅行などでトルコを訪れたら、トルコでなら日本で販売されているヘーゼルナッツクリームの価格よりもリーズナブルに買うこともできるので、自分用にも家族や友人へのお土産としても大変オススメですよ!
トルコ旅行でおすすめのお土産ランキングBEST25!雑貨・お菓子・化粧品
ヘーゼルナッツを使ったチョコレート菓子
あまり知られていませんが、ヘーゼルナッツの産地トルコはチョコレート製品が充実している国なんです。
ゴディバの親会社の「ウルケル(Ülker)」や「エティ(Eti)」、「トルク(Torku)」など、多くのお菓子メーカーのチョコレート商品が並んでいます。トルコはヘーゼルナッツをはじめ、ピスタチオの生産量も多いので、ナッツと組み合わされたチョコレート商品も沢山あります。
日本でこれらナッツが入ったチョコレートを買うとなるとそこそこお値段がするのに対して、トルコではスーパーで気軽に、100円前後から買うことが出来るので、お土産にもってこいです!海外のチョコレートは甘すぎるイメージを持つ人もいるかもしれませんが、日本のチョコレートと甘さは変わらないので、美味しく頂けますよ。
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また、ヌテラと同じフェレロ社で発売している「ロシェ(ROCHER)」もヘーゼルナッツを使ったチョコレート菓子です。チョコレートとクラッシュヘーゼルナッツに包まれた丸いウエハースの中にヘーゼルナッツが1粒と、ヘーゼルナッツクリームが入った、サクっとした食感も楽しめる大人の甘さのチョコレートです。
ヘーゼルナッツチョコスプレッド「ヌテラ」の誕生ストーリー
前述のとおり、ヘーゼルナッツチョコレートスプレッドと言えば、「ヌテラ(nutella)」が代表格ですが、そんなヌテラが生まれたストーリーをチョコっと紹介します。ヌテラは、イタリアのフェレロ社が発売している製品ですが、そのヌテラが作り出されたのは1940年代。フェレロ社の創業者である、イタリアのピエモンテ州出身のフェレロがヌテラとなる原型を作ります。
ヌテラが生まれたきっかけは第二次世界大戦。第二次世界大戦によってカカオは大変不足してしまいました。そこでフェレロは、ペエモンテ州で多く産出されていたヘーゼルナッツに着目します。
ヘーゼルナッツ、砂糖、そして入手困難なココアをほんの少し入れ、甘いペーストを作りました。これがヌテラの原型となります。この最初のペーストは「ジャンドゥジョット(giandujot)」と呼ばれました。ヌテラの原型であるジャンドゥジョットは、スライスしてパンに広げることができるように塊状で作られました。ジャンドゥジョットは、地元のカーニバルのキャラクターにちなんで名付けられたそうです。
1951年、フェレロはジャンドゥジョットを瓶詰めにしたものを「スーパークレマ(supercrema)」という名の新製品として発売しました。
そして、1964年には名称を現在の「ヌテラ(nutella)」に変更しました。ヌテラの意味は、木の実を意味する「nut」に柔らかい語感を与える「ella」(イタリア語の縮小辞)を組み合わせた造語になります。
翌年にはドイツから始まり、フランス、そしてヨーロッパ外へと進出していき、たちまち世界に広がって、“スプレッド”の代名詞となっていきました。そして2007年2月5日には、ヌテラの愛好家が団結し「ワールド・ヌテラ・デー」が誕生し、この日は毎年祝われています。
ちなみに、イタリアはトルコに次ぐヘーゼルナッツ生産量2位ですが、シェアは10%以下となっています。
ヘーゼルナッツの名産地・黒海沿岸ってどんなところ?
ヘーゼルナッツの主産地であるトルコの黒海沿岸地域は、湿度が高く青々とした緑が広がっています。ブルガリアに接しているヨーロッパ側の国境からジョージア(グルジア)の国境にかけては、松林が山を覆い、低地や谷では作物や穀物が育てられています。ヘーゼルナッツ以外にもお茶やタバコ、とうもろこしなど様々な作物の産地としても有名です。
黒海はトルコの他にブルガリア、ルーマニア、ウクライナ、ロシア、ジョージアといった国々が面しています。その中でも黒海沿岸で最も大きな都市はトルコのイスタンブールですが、トルコの黒海沿岸地域には、オスマン朝時代の古い町並みが世界遺産に登録された「サフランボル(Safranbolu)」という街や、歴史的建造物が多く残る「トラブゾン(Trabzon)」といった街もあり、1度は訪れてみたい場所です。
サフランボル市街(文化遺産・1994年) | トルコ旅行専門の人気ナンバーワン旅行会社『ターキッシュエア&トラベル』
ヘーゼルナッツを美味しく食べて健康に
ヘーゼルナッツはチョコレートなどの甘いお菓子のイメージは強いですが、ナッツそのままでも美味しく食べられます。栄養価も高いので、健康維持のために様々な食べ方で生活に取り入れるのも良いかもしれません。ただし、高カロリーなので食べ過ぎは逆効果になるので要注意。1日10~20粒前後が適量です。
ヘーゼルナッツを美味しく食べて、健康な身体の維持につなげていきましょう!