ラオディキアは今トルコで注目の遺跡！歴史と観光の見どころ | トルコ旅行・トルコツアー おすすめプラン満載の【ターキッシュエア＆トラベル】

ラオディキア遺跡は、トルコ南西部のデニズリ県ヒサール村にある古代都市遺跡です。人気の世界遺産・パムッカレ―ヒエラポリス遺跡群から、南に約12kmの位置にあります。

ラオディキアは「国民の義」という意味。紀元前2世紀に建設されたフリギア地方の主要都市の一つで、聖書にも登場するキリスト教の聖地でもあります。

日本でまだあまり知られていませんが、ラオディキア遺跡は、急ピッチで発掘や修復が進められている今注目の遺跡。2013年にはユネスコの世界遺産暫定リストに登録されています。

ラオディキアの歴史と重要性

ラオディキアの地には、紀元前5500年頃から人が住み始めたといわれています。紀元前261～263年には、セレオコス朝シリアのアンティコス2世が、妻のラオディケの名に由来した都市・ラオディキアを建設しました。

ヘレニズム時代にはカリアやリディアに属する地域にあり、エフェソスからシリアに通じる主要道路などが交わるリュコス川沿いの交通の要衝にある重要都市でした。

紀元前130年頃にローマ帝国の支配下となった後も、商業都市・金融都市として発展。黒く柔らかい羊毛による毛織物の製造や、目薬で有名な医学校、カラカラ帝の時代に鋳造された高品質な硬貨などで知られ、1～5世紀の最盛期には有数の大都市でした。当時ラオディキアで作られていた「Trimita」という女性用チュニックは、主要な交易品の一つとしてローマで広く流通していたようです。

ラオディキアには、イエスの使徒ヨハネが手紙を送った7つの教会の1つ、ラオディキア教会がありました。313年にミラノ勅令によりローマでキリスト教が公認されると教会堂が建造され、ラオディキアは初期ビザンチン時代のキリスト教の中心地および重要な巡礼地となったのです。

その後、494年の大地震によりラオディキアは崩壊し、6世紀の地震とイスラム教徒の侵攻により廃墟となりました。現在でもラオディキアはキリスト教の聖地であり続け、世界中から多くの人々が巡礼に訪れます。

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ラオディキア遺跡の観光の見どころ

ラオディキアは、5平方キロメートルにも及ぶ広大な古代都市です。現在でも、アナトリア最大の競技場、2つの劇場、4つのハマム、5つのアゴラ、5つの憩いの場、2つのモニュメント的な門、会議所、神殿、柱列に囲まれた家、教会、そしてモニュメント的な道などが残っています。また、町の四方にはネクロポリスがあります。

2010年に発掘されたラオディキア教会は、遺跡の北東部分にあります。現在は保護のための屋根が造られており、見学も可能です。

建物は11の後陣を持つ稀有な造りとなっており、内陣の床には見事なモザイクが描かれています。特に見逃せないのが、中央にある赤い十字のモザイク。ギリシャ語で「プロトディアコン（長輔祭）：ポリカルポス」と「ディアコン（輔祭）：アレクサンダー」という2人の聖職者の名が書かれています。

ラオディキア遺跡は2003年から発掘・修復作業が進められていますが、2022年には一般公開に向けた大規模なオープニングセレモニーが開催され、遺跡内の劇場でイズミル国立交響楽団によるコンサート公演が行われました。

一方、広大なラオディキア遺跡の発掘は、まだほんの数%しか終わっておらず、作業完了までにあと数百年かかると見られています。

ラオディキアで発見された古代の日時計

ラオディキア遺跡では、2000年前のアウグストゥス帝時代の日時計が発見されています。季節と月から時間を示す4分の1の球体の日時計は高度な技術で作られており、世界的にも貴重なサンプルといわれています。

ラオディキア遺跡の場所・アクセス

ラオディキア遺跡は、パムッカレから車で約15分の位置にあるため、パムッカレ―ヒエラポリス遺跡群を観光するついでにぜひ訪れてみてください。

パムッカレとヒエラポリス遺跡群