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ターキッシュバン・ヴァン猫 | トルコのスイミングキャットについて徹底解説!
ターキッシュバン(Turkish Van)はその名の通りトルコ東部のヴァン湖周辺に古来より存在する猫で、ターキッシュアンゴラ、ヴァン猫とならぶトルコの希少猫です。
猫としてはとても珍しく水の中で遊ぶことを好むため、ターキッシュ・スイミングキャットとも呼ばれています。ここでは、日本でも人気の高いターキッシュバンの特徴や性格、飼い方のポイント、ターキッシュアンゴラやヴァン猫との違いなどを解説します。
ターキッシュバンは丸顔の頭部に間隔の狭い三角の耳、アーモンド形の大きな目は琥珀色かブルーまたは左右の色が違うオッドアイであることが多くあります。
胴体は長く、筋肉質のしっかりとした体格で標準的な体重は4~8㎏程度と中型よりやや大きめで、完全に成熟するまでに約3~5年ほどかかると言われています。
被毛は長いシングルコートですが、寒暖の差が激しい出身地の環境に適応したため、冬はふさふさで、夏には短くなります。カシミアのように柔らかな被毛は、水をはじく性質も備え持っています。
猫は毛色が白で目が青色の個体は聴覚障害が生じやすいとされていますが、ターキッシュバンは聴覚障害が生じにくい猫種です。これはターキッシュバンの毛色が白地に有色の模様なのではなく、有色の地に大きな白い班であるということが関係しています。寿命は15年前後といわれ、一般的な猫と同じです。
ちなみに、他に泳ぐのが得意な猫としては、ベンガル・メインクーン・サイベリアンなどの種類が挙げられます。
ターキッシュバンは忠実で愛情に満ちており、優しい気質で非常に賢く活動的です。仲間を作ることが好きな猫で、人間だけでなく犬など他の動物であってもリーダーシップのある相手に懐いていくという、賢く従順な面があります。
自立心と依存心のバランスがちょうど良く、安定した性格で様々な事に敏感に反応し冷静沈着に対処します。
非常に頭が良いのでしつけが楽とされていますが、活発で走り回ることも大好きです。野生の間隔が強く残っているせいか、抱っこされることや、長時間の触れ合いに関しては苦手意識を持っているようです。
長く一緒に遊びたいときは、おもちゃを使ってコミュニケーションを図るのが良いとされています。おもちゃで遊ぶのが大好きなので、とても良く反応してくれます。
頭が良く、落ち着いた性格のターキッシュバンはとても飼いやすく初めて猫を飼う方にもお勧めです。また猫アレルギーの原因となる猫アレルゲンの分泌の少ない「ハイポアレジェニック・キャット」でもあるので、猫アレルギーの方でも飼いやすい猫ちゃんです。
ただ、何らかの理由により動物愛護団体に保護される例もあるようです。ターキッシュバンの里親になりたいと考えている方は、こまめに情報をチェックしてみるとよいでしょう。
小さい頃は特に遊ぶことが好きでネズミ捕りなどのハンティングはもちろん、高い所に飛び乗ったり、飛んでいる虫を追いかけたりします。
やや大きめの体格をしているので、キャットタワーなどは安定したものを用意して、足場になる場所は整理しておくなど危険防止に心がけて下さい。
水に対して抵抗のない子が多いですが、子猫の時は特に水にじゃれつこうとすることがしばしばありますので、飼い主がトイレやお風呂に入るときは要注意です。
スイミングキャットと言われるだけあった被毛は防水性に富んでいますが、これは皮脂が被毛を包んでいるためです。過剰な皮脂は皮膚病の原因になりますので、定期的にシャンプーを行ってあげて下さい。
他には歯周病を防ぐための歯磨きや数週間後ごとの爪のお手入れ、耳のお掃除、トイレを常に清潔に保つなど、基本的なケアを欠かさないようにします。
ターキッシュバンは、猫では少ないとされている血液型B型を持つ子が多いです。猫の輸血は血液型が異なると急性の免疫反応を起こしてしまうことがありますので、避妊・去勢など手術の際に備えて血液型の検査をしておくのがお勧めです。
トルコにはターキッシュバンとは別種のヴァン猫(Van kedisi)と呼ばれている猫がいます。目の色や水との親和性など特徴と出身地の共通点はありますが、「ヴァン猫」は被毛全体が白一色で左右の瞳の色が異なるオッドアイであることが原則です。
ヴァン猫は絶滅の危機に瀕しており1992年はたった30匹しかいませんでしたが、保護・繁殖に取り組んだ「ヴァン猫研究センター」により現在は約1,000匹にまで増えました。保護指定種に登録され大変貴重な「トルコの生きた文化遺産」と言われるヴァン猫は、トルコ・ヴァン県外への持ち出しが禁止されています。
猫好きとしても知られる作家・村上春樹さんのロードエッセイ「雨天炎天」で「唯一、かなえたいささやかな希望は“もし出来る事ならヴァン猫に会って、ヴァン湖で泳ぎたい”」と書かれたことでもその魅力は全世界に広まりました。
ターキッシュアンゴラはターキッシュバンより骨格が細く、体も一回り小さい猫種です。ターキッシュアンゴラも毛色は白というイメージがありますが、赤や黒、青、べっ甲などさまざまな色とパターンが公認されています。また、泳ぎが得意なわけではなく、オッドアイまたは青い目で毛色が白の場合は聴覚障害になる傾向があるといった違いがあります。
一方、ターキッシュアンゴラもターキッシュバン同様にトルコでは国宝とされるほど希少で、エレガントな風貌でありながら活発で知性と愛情あふれる性格を持つなど共通点も多く、どちらも世界中で高い人気を誇ります。
詳しくはターキッシュアンゴラページへ → ターキッシュアンゴラとは?トルコは猫の楽園! | トルコ旅行・ツアー・観光なら、安心の『ターキッシュエア&トラベル』におまかせ!
トルコ東部地域に自然発生したターキッシュバンは、東アナトリア地方の隔絶された山岳地帯で古くから繁殖してきた古代種で、遅くとも中世にあたる頃にはその存在が確認されています。また、紀元前1,200年頃に作られた金属器に頭部と尻尾のみに色がついたターキッシュバンにとてもよく似た猫の絵が彫られていました。
東トルコ・南東アナトリア地方 | トルコ旅行・ツアー・観光なら、安心の『ターキッシュエア&トラベル』におまかせ!
ターキッシュバンをヨーロッパに広めたのは、1955年にトルコを訪れたイギリス人の記者とカメラマンです。2人がヴァン湖で泳いでいる猫を発見して大変驚き、母国に持ち帰って紹介し、繁殖されるようになったのをきっかけにヨーロッパでも広く飼育されるようになりました。
1970年代にはアメリカに渡り、本格的な繁殖が行われました。そして、主な血統書登録団体であるTICAやCFAに「ターキッシュバン」として登録されました。トルコではターキッシュバンは国宝級の貴重な猫として大切にされており、トルコ農業大学とアンカラ動物園によって血統が保全されています。
ターキッシュバンの特徴的な模様についても伝説でも語られていて、尻尾はノアの方舟のドアに当たって色がつき、頭には神の手がふれたことで色がついたとされています。
ノアの方舟|伝説に登場するアララト山はトルコに実在する!
トルコ東部に位置する国境の町・ヴァンは紀元前4000年ごろ世界最古の都市文化が花開いた地であるとも言われています。
ヴァンの観光スポットとして真っ先に挙げられるのは、トルコ最大の湖「ヴァン湖」です。その面積はなんと琵琶湖の7倍という巨大さを誇っています。湖であるにもかかわらず塩水で強アルカリ性のため、快晴の日には湖水がトルコブルーに輝き非常に美しい景観が見られます。
ヴァン湖に浮かぶ島で一番有名なのはアクダマル島です。島内には10世紀に建造されたアルメニア教会があり、外壁には旧約聖書などを題材とした多種多様な浮き彫りが施され、堂内にはわずかにフレスコ画が残っています。
ヴァンの町の中心から約5kmに位置する「ヴァン城」はヴァンを象徴する観光スポットで、紀元前834にウラルトゥ王国のサルドゥール1世が建てました。いわゆる西洋的な城ではなく、山の石をそのまま削って作ったかのような周囲の地形にそのまま溶け込んだような何とも独特の味わいがある城です。
ヴァンには古代文明の存在を証明する驚きの遺跡、古代ウラルトゥ王国遺跡があります。ウラルトゥ王国は紀元前7世紀の要塞都市として栄えた王国です。紀元前に生きた人々の生活の跡が今も残っていることにも驚きますが、遠くから眺めると遺跡があるはずの場所は茶色の台地やはげ山にしか見えませんが、近づくにつれてその全貌を表していきます。
当時の都市の大半は土に埋まっているのですが、穀物倉庫が見え少し掘れば当時の小麦の粒がそのまま出ると言われています。必見なのは寺院跡で、くさび形文字が掘られた石が現存し、間近で鑑賞することができます。まるで探検家・発掘家になったかのような気分を味わえる、ヴァンはイチオシの観光スポットです。
ターキッシュバンとヴァン猫の故郷は古代文明が栄えた町です。文明のスタート地点の一つを見る旅の選択肢としてもヴァンはお勧めです。
動物愛好家が多いトルコの人懐こい野良猫達。| トルコ旅行・ツアー・観光なら、安心の『ターキッシュエア&トラベル』におまかせ!
猫としてはとても珍しく水の中で遊ぶことを好むため、ターキッシュ・スイミングキャットとも呼ばれています。ここでは、日本でも人気の高いターキッシュバンの特徴や性格、飼い方のポイント、ターキッシュアンゴラやヴァン猫との違いなどを解説します。
目次
ターキッシュバンの特徴
体長 | 25~40cm |
体重 | オス:4.5~8kg メス:3~4.5kg |
寿命 | 13~17年 |
原産地 | トルコ・ヴァン地方 |
目の色 | 明るい琥珀色またはブルー(オッドアイであることが多い) |
毛種 | 長毛・シングルコート(夏季は短毛) |
毛の色 | 白、頭部及び尻尾のみ赤・クリーム・黒・青・茶色・べっ甲など |
模様 | 尻尾にリング、肩甲骨の間に「アッラーの拇印」と呼ばれるマーク |
抜け毛の量 | 中程度 |
公認団体 | CFA・TICA・FIFe・GCCF |
ターキッシュバンは丸顔の頭部に間隔の狭い三角の耳、アーモンド形の大きな目は琥珀色かブルーまたは左右の色が違うオッドアイであることが多くあります。
胴体は長く、筋肉質のしっかりとした体格で標準的な体重は4~8㎏程度と中型よりやや大きめで、完全に成熟するまでに約3~5年ほどかかると言われています。
被毛は長いシングルコートですが、寒暖の差が激しい出身地の環境に適応したため、冬はふさふさで、夏には短くなります。カシミアのように柔らかな被毛は、水をはじく性質も備え持っています。
頭部としっぽ以外は白という「バンパターン」が魅力
ターキッシュバンの最大の特徴は被毛のパターンで耳周辺の頭部と尻尾以外が白であるということです。このカラーは「バン・パターン」と呼ばれ、ターキッシュバン特有なものであることから名付けられました。猫は毛色が白で目が青色の個体は聴覚障害が生じやすいとされていますが、ターキッシュバンは聴覚障害が生じにくい猫種です。これはターキッシュバンの毛色が白地に有色の模様なのではなく、有色の地に大きな白い班であるということが関係しています。寿命は15年前後といわれ、一般的な猫と同じです。
ターキッシュバンは泳ぐのが得意な珍しい猫
ターキッシュバンの多くは水に対して抵抗がなく、お風呂や泳ぐことが大好きです。ターキッシュバンが水を好む明確な理由は定かではありませんが、故郷であるヴァン湖周辺は夏場になると38℃程度まで気温が高くなるため水に入って涼を取るようになった、ヴァン湖に生息する魚を狩るため、といった説が考えられています。ちなみに、他に泳ぐのが得意な猫としては、ベンガル・メインクーン・サイベリアンなどの種類が挙げられます。
ターキッシュバンの性格
適応力 | ★★★★★(適応力が高い) |
活発さ | ★★★★★(非常に活発で遊び好き) |
愛情深さ | ★★★★★(飼い主と強い絆を築く) |
子供への優しさ | ★★★★(子供と一緒でも安心) |
他のペットとの親しみやすさ | ★★★★(他の犬やペットとも飼いやすい) |
知性 | ★★★★★(非常に賢い) |
グルーミングの必要性 | ★(お手入れは簡単) |
健康リスク | ★(有病率は低い) |
ターキッシュバンは忠実で愛情に満ちており、優しい気質で非常に賢く活動的です。仲間を作ることが好きな猫で、人間だけでなく犬など他の動物であってもリーダーシップのある相手に懐いていくという、賢く従順な面があります。
自立心と依存心のバランスがちょうど良く、安定した性格で様々な事に敏感に反応し冷静沈着に対処します。
非常に頭が良いのでしつけが楽とされていますが、活発で走り回ることも大好きです。野生の間隔が強く残っているせいか、抱っこされることや、長時間の触れ合いに関しては苦手意識を持っているようです。
長く一緒に遊びたいときは、おもちゃを使ってコミュニケーションを図るのが良いとされています。おもちゃで遊ぶのが大好きなので、とても良く反応してくれます。
ターキッシュバンは日本でも販売されている?値段は?
ターキッシュバンの子猫の価格は30~40万円前後で日本国内にもブリーダーさんはいらっしゃいますが、希少種の為すぐには手に入らない可能性が高いです。迎え入れるまでにある程度時間が必要なので、ご購入をお考えの方は早めに連絡をとり子猫や出産情報を確認してみて下さい。頭が良く、落ち着いた性格のターキッシュバンはとても飼いやすく初めて猫を飼う方にもお勧めです。また猫アレルギーの原因となる猫アレルゲンの分泌の少ない「ハイポアレジェニック・キャット」でもあるので、猫アレルギーの方でも飼いやすい猫ちゃんです。
ターキッシュバンの里親募集はある?
ターキッシュバンは本国トルコにあっても非常に貴重な猫種です。他国への輸出も制限されており、日本でも非常に人気が高いため、里親募集も滅多にありません。ただ、何らかの理由により動物愛護団体に保護される例もあるようです。ターキッシュバンの里親になりたいと考えている方は、こまめに情報をチェックしてみるとよいでしょう。
ターキッシュバンの飼い方のポイント
ターキッシュバンは、非常に頭の良い猫でしつけはとても楽です。狭い場所を苦手とするため、閉じ込められると不安定になる事がありますので、自由な居場所を与えてあげて下さい。小さい頃は特に遊ぶことが好きでネズミ捕りなどのハンティングはもちろん、高い所に飛び乗ったり、飛んでいる虫を追いかけたりします。
やや大きめの体格をしているので、キャットタワーなどは安定したものを用意して、足場になる場所は整理しておくなど危険防止に心がけて下さい。
お風呂はどれくらい入れればいい?
ターキッシュバンには定期的な入浴は必要ありません。水に対して抵抗のない子が多いですが、子猫の時は特に水にじゃれつこうとすることがしばしばありますので、飼い主がトイレやお風呂に入るときは要注意です。
スイミングキャットと言われるだけあった被毛は防水性に富んでいますが、これは皮脂が被毛を包んでいるためです。過剰な皮脂は皮膚病の原因になりますので、定期的にシャンプーを行ってあげて下さい。
グルーミングなどのお手入れは?
ターキッシュバンはアンダーコートがないため、グルーミングは比較的簡単です。絹のような質感の長いコートはもつれが出来やすいので週に数度のブラッシングかコーミングをしてあげて下さい。他には歯周病を防ぐための歯磨きや数週間後ごとの爪のお手入れ、耳のお掃除、トイレを常に清潔に保つなど、基本的なケアを欠かさないようにします。
ターキッシュバンの健康問題・疾患のリスクは?
古い時代から存在している土着の純血種であるターキッシュバンは、遺伝性疾患が少ない猫です。鼻筋や耳先などの毛が少ない部分はやや紫外線に弱い傾向にありますが、室内で飼っている場合は問題がないとされています。被毛は防水性がありますが、一度濡れたらしっかり乾かさないと皮膚病の可能性が高くなります。ターキッシュバンは、猫では少ないとされている血液型B型を持つ子が多いです。猫の輸血は血液型が異なると急性の免疫反応を起こしてしまうことがありますので、避妊・去勢など手術の際に備えて血液型の検査をしておくのがお勧めです。
ターキッシュバンとヴァン猫の違いは?
トルコにはターキッシュバンとは別種のヴァン猫(Van kedisi)と呼ばれている猫がいます。目の色や水との親和性など特徴と出身地の共通点はありますが、「ヴァン猫」は被毛全体が白一色で左右の瞳の色が異なるオッドアイであることが原則です。
ヴァン猫は絶滅の危機に瀕しており1992年はたった30匹しかいませんでしたが、保護・繁殖に取り組んだ「ヴァン猫研究センター」により現在は約1,000匹にまで増えました。保護指定種に登録され大変貴重な「トルコの生きた文化遺産」と言われるヴァン猫は、トルコ・ヴァン県外への持ち出しが禁止されています。
猫好きとしても知られる作家・村上春樹さんのロードエッセイ「雨天炎天」で「唯一、かなえたいささやかな希望は“もし出来る事ならヴァン猫に会って、ヴァン湖で泳ぎたい”」と書かれたことでもその魅力は全世界に広まりました。
ターキッシュバンとターキッシュアンゴラ(アンカラ猫)の違いは?
ターキッシュバンとターキッシュアンゴラはどちらもトルコ原産で名前は似ていますが、その見た目や特性は明確に異なります。ターキッシュアンゴラはターキッシュバンより骨格が細く、体も一回り小さい猫種です。ターキッシュアンゴラも毛色は白というイメージがありますが、赤や黒、青、べっ甲などさまざまな色とパターンが公認されています。また、泳ぎが得意なわけではなく、オッドアイまたは青い目で毛色が白の場合は聴覚障害になる傾向があるといった違いがあります。
一方、ターキッシュアンゴラもターキッシュバン同様にトルコでは国宝とされるほど希少で、エレガントな風貌でありながら活発で知性と愛情あふれる性格を持つなど共通点も多く、どちらも世界中で高い人気を誇ります。
詳しくはターキッシュアンゴラページへ → ターキッシュアンゴラとは?トルコは猫の楽園! | トルコ旅行・ツアー・観光なら、安心の『ターキッシュエア&トラベル』におまかせ!
ターキッシュバンの歴史と起源
トルコ東部地域に自然発生したターキッシュバンは、東アナトリア地方の隔絶された山岳地帯で古くから繁殖してきた古代種で、遅くとも中世にあたる頃にはその存在が確認されています。また、紀元前1,200年頃に作られた金属器に頭部と尻尾のみに色がついたターキッシュバンにとてもよく似た猫の絵が彫られていました。
東トルコ・南東アナトリア地方 | トルコ旅行・ツアー・観光なら、安心の『ターキッシュエア&トラベル』におまかせ!
ターキッシュバンをヨーロッパに広めたのは、1955年にトルコを訪れたイギリス人の記者とカメラマンです。2人がヴァン湖で泳いでいる猫を発見して大変驚き、母国に持ち帰って紹介し、繁殖されるようになったのをきっかけにヨーロッパでも広く飼育されるようになりました。
1970年代にはアメリカに渡り、本格的な繁殖が行われました。そして、主な血統書登録団体であるTICAやCFAに「ターキッシュバン」として登録されました。トルコではターキッシュバンは国宝級の貴重な猫として大切にされており、トルコ農業大学とアンカラ動物園によって血統が保全されています。
ターキッシュバンは「ノアの方舟」伝説にも登場する
ターキッシュバンの祖先は旧約聖書に登場するノアの方舟に乗って航海したとされています。方舟がトルコのアララト山に着くと、2匹の猫が水に飛び込んで岸まで泳いで上陸し、そこからヴァン湖に移り住んだのがターキッシュバンの起源といわれています。ターキッシュバンの特徴的な模様についても伝説でも語られていて、尻尾はノアの方舟のドアに当たって色がつき、頭には神の手がふれたことで色がついたとされています。
ノアの方舟|伝説に登場するアララト山はトルコに実在する!
ターキッシュバンとヴァン猫の故郷ヴァン
トルコ東部に位置する国境の町・ヴァンは紀元前4000年ごろ世界最古の都市文化が花開いた地であるとも言われています。
ヴァンの観光スポットとして真っ先に挙げられるのは、トルコ最大の湖「ヴァン湖」です。その面積はなんと琵琶湖の7倍という巨大さを誇っています。湖であるにもかかわらず塩水で強アルカリ性のため、快晴の日には湖水がトルコブルーに輝き非常に美しい景観が見られます。
ヴァン湖に浮かぶ島で一番有名なのはアクダマル島です。島内には10世紀に建造されたアルメニア教会があり、外壁には旧約聖書などを題材とした多種多様な浮き彫りが施され、堂内にはわずかにフレスコ画が残っています。
ヴァンの町の中心から約5kmに位置する「ヴァン城」はヴァンを象徴する観光スポットで、紀元前834にウラルトゥ王国のサルドゥール1世が建てました。いわゆる西洋的な城ではなく、山の石をそのまま削って作ったかのような周囲の地形にそのまま溶け込んだような何とも独特の味わいがある城です。
ヴァンには古代文明の存在を証明する驚きの遺跡、古代ウラルトゥ王国遺跡があります。ウラルトゥ王国は紀元前7世紀の要塞都市として栄えた王国です。紀元前に生きた人々の生活の跡が今も残っていることにも驚きますが、遠くから眺めると遺跡があるはずの場所は茶色の台地やはげ山にしか見えませんが、近づくにつれてその全貌を表していきます。
当時の都市の大半は土に埋まっているのですが、穀物倉庫が見え少し掘れば当時の小麦の粒がそのまま出ると言われています。必見なのは寺院跡で、くさび形文字が掘られた石が現存し、間近で鑑賞することができます。まるで探検家・発掘家になったかのような気分を味わえる、ヴァンはイチオシの観光スポットです。
ターキッシュバンとヴァン猫の故郷は古代文明が栄えた町です。文明のスタート地点の一つを見る旅の選択肢としてもヴァンはお勧めです。
動物愛好家が多いトルコの人懐こい野良猫達。| トルコ旅行・ツアー・観光なら、安心の『ターキッシュエア&トラベル』におまかせ!