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トルコ基本観光情報

トルコの楽器について


トルコの音楽界は、伝統的なもの・民族的なもの・西洋的なものなどが様々に混ざり合って多種多様な音楽が創りだされ、演奏されています。

トルコの楽器
私たちが日ごろ親しんでいる西洋音楽との大きな違いは、

・西洋音楽における1音をさらに9つに分けた微分音を使用していること
・短調、長調の2種類しかない旋法が何十種類もあること
・西洋の記譜方法を取り入れる前は、演奏家は全て記憶を口承で弟子から弟子へと伝え、
演奏は即興が多いこと
・リズムが付加的で複雑で多様な拍子の種類があること

などです。
このように独自の文化を持った音楽に使われるトルコの伝統楽器について徹底解説します。

ウード(Ud)

ウード アラブ世界で代表的な楽器のひとつで、トルコ・イラン・ギリシャなどで広く使われていて『楽器の女王』とも呼ばれています。
表面には美しい装飾が施され、卵型の木製共鳴胴に弦を張った楽器で英語のウッド(木)の語源にもなっています。

日本の楽琵琶や平家琵琶のもとに当たるものでサーサーン朝ペルシャの弦楽器バルバトを共通の祖先とします。
多くのウードは11本の弦を持ちます。10本の弦は5コースの複弦で、11本目の弦は最低音の1本で単弦です。

素材も現在はナイロン弦が使われていますが、中世では絹弦が用いられました。
リュートや琵琶に非常に近いですが、ウードはフレットを持たないことが特徴です。

トルコ・ウードの他にアラブ・ウード、ペルシャ・ウード(バルバット)、カディーム・ウードなど地域により様々なウードがあり、それぞれ形状や調律が異なります。
トルコ・ウードは大きさが小さめでネックが短く、音がより高く、音色がより明瞭なところが特徴です。

タンブール(Tambur)

タンブール
トルコの伝統音楽で主要な楽器でバチか弓で弾きます。
長さは135㎝程でりんごのような丸い球状の胴体と竿には48個のフレットがあります。
弦は8本で2本ずつ同じ音で、1番線はレ、2番線ラ、3番線レ、4番線ラと並んでいます。

ネイ(Ney)

ネイ
トルコの旋回舞踊スーフィー(Sufi)音楽には重要な楽器です。
ペルシャ語で葦という意味でアラブ諸国、イラン、トルコの古典音楽で使われる気鳴楽器です。9つの節からなる葦の茎で作られた縦笛のフルート族で歌口は斜めにカットされています。発音は尺八と同じですが、斜めに構えて吹きます。
指孔は表に6孔、裏に1孔あります。

カーヌーン(Kanun)

トルコなどアラブ諸国で古典音楽に使われていて、バチなどで弦を弾いて発音する撥弦楽器です。
不等辺四角形の平たい箱上に72~81本のナイロン弦を張り、指またはプレクトラムではじいて日本の琴のようにつまびき、右手で旋律を左手で伴奏を演奏します。

キョス(Kös)

キョス
ティンパニーの原型と考えられている楽器で、鍋または釜の開口部に皮膜を張った片面太鼓で、音色や音高の異なる2つの釜太鼓を対で用います。2本のスティックで叩いて音を出します。

ズィル(Zil)

シンバルの原型であり5㎝程の小さな真鋳製のシンバルで、両手に持って交互に親指と人差し指で打ち鳴らします。
通常のシンバルに使われる銅ではなく、真鍮で作られる事が多いです。
音楽奏者は普通2枚1組で用い、片手に一枚ずつ、親指と人差し指で紐の部分をつまみ、円のふちを打ち鳴らします。
ベリーダンサーが使う場合は通常4枚1組で用い、片手に2枚1組ずつ、フラメンコで用いられるカスタネットのように打ち鳴らすのが主流ですが、ダンスによって多様な使い方をします。

 
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握り方は親指にシンバルの片方の通し紐をくぐらせ、中指にもう片方の紐をくぐらせています。使い方はこちらの方が伝統的だと見なされています。
基本的にリズムやトーンを出す為に使われるので、ダンスによって音色を変えたり衣装と組み合わせたりするために楽器に銀や金色などのコーティングをすることもあります。

ズルナ(Zurna)

ズルナ
古代ペルシャ時代に作られたソルナというダブルリード楽器が起源ですが、現在に至るまで基本構造はあまり変化していません。
辛い音色をした非常に大きい音量を出す楽器のため室内楽にはあまり適さず、主に野外で演奏されます。
トルコをはじめ西アジア諸国においては、祭礼や舞踊などの音楽に不可欠な楽器です。
また、オーケストラにおけるオーボエやファゴットの原型でもあります。
吹口の基本的な構造はオーボエのダブルリードとほぼ同じで、幅7ミリほどの2枚の葦の茎(リード)を薄く削って重ね合わせたものが吹口です。
2枚を固定するためにオーボエでは糸を巻いてコルクで固定しますが、ズルナは糸を巻いた上真鍮の細いパイプにはめて固定して、真鍮パイプをつけたリードを楽器本体の上部にはめて演奏します。

ダルブッカ(Darbuka)

ダルブッカ
ゴブレット形の太鼓で、胴は通常木製で稀に粘土、金属製であることもあります。
西アジアと北アフリカでは最も一般的な太鼓の一つで、演奏者の左股の上に水平におかれ、素手で奏されます。
両手の指と手のひらを使って、1枚の膜面から高音、低音、乾いた音、ロル、スナップなどを作りだせます。
古典音楽からベリーダンスのバックの演奏など、トルコ音楽には欠かすことのできない重要な楽器です。

チェヴギャーン「ターキッシュクレセント」(Çevgen)

チェヴギャーン
オスマン・トルコの軍楽隊のシンボルとして用いられる錫杖で、上部に『トルコの三日月』その下に『あずまや』の屋根をかたどった金属の枠と、また別の三日月の枠をつけた120㎝程の鈴やベル付きの杖です。
行進しながら垂直に立て上下に振って鳴らす体鳴楽器で、イスタンブールの軍事博物館では、観光客のための軍楽隊による実演コンサートがあります。
伝統的な衣装にとてもよく似合う楽器です。

『シンバル発祥の地』はトルコ!!

ジルジャン シンバル
ロックやジャズのみならず吹奏楽やオーケストラと様々な音楽において華やかさを彩るシンバルですが、その中でも古くから音楽家に愛用されているZildjian(ジルジャン)の歴史は古く、起源は17世紀初頭のオスマン・トルコ帝国時代まで遡ります。

元々は錬金術師であった現ジルジャン創始者・アベディス1世が独自の合金製法を発明、シンバルを製作したのが始まりで当時は宗教上の祝祭や軍隊の召集などに使われたそうです。
そのアベディス1世にオスマン・トルコ皇帝がシンバル職人の称号として「Zildjian」を与え今日まで続いています。
1800年代にはワーグナーも作品にシンバルを多用し始め、演奏の際にはZildjianシンバルを指定していたそうです。

その後、19世紀末には「Aジルジャン」、「Kジルジャン」で流派が別れ、20世紀初頭に「Aジルジャン」はアメリカに渡り、「Kジルジャン」はイスタンブールに残り伝統的な製法を守ったシンバル作りをしていました。
二つのジルジャンは製法や音質に違いがあります。
Aジルジャンがロックやポップスに合う明るくて屈託のない音だとしたら、Kジルジャンはジャズやブルースに合うダークで雑味のある音が特徴です。

機械化を進めたアメリカAジルジャンに対して、トルコのKジルジャンは、伝統の「ハンドメイド」にこだわり続けました。
このトルコのKジルジャンはハンドメイド故に、徐々に機械的製法に変わっていったAジルジャンと比べると、個体差が強く、1枚1枚のキャラクターに差があるのも特徴です。

また、ハンマリングも手作業のため、倍音の濁りが強く、全体的にダークなサウンドが特徴でした。
その個性的で唯一無二の音色は、当時からジャズ系のドラマーに特に人気が高く、非常に価値あるシンバルとして扱われていたようです。

これらが今で言うところの「OLD K」やら「ISTANBUL K」といったヴィンテージシンバルで、近年は個体数も少なくなってきたためか、さらに価値が高まっており、インチ=1万円ともいわれる相場で取引されています。
トルコのシンバルづくりは、手作業がこだわりです。
アメリカに渡った「ZILDJIAN社」とはルーツが同じですが、「トルコメイド」の伝統と個性が調和した、独自のシンバル作りを展開しています。

ハンドメイドならではのサウンドが、アコースティックサウンドにこだわるドラマーを中心に人気を博します。
このようにしてトルコに根付いたシンバルづくりの魂は、後にBOSPHORUS社やTURKISH社、MURAT DIRIL社などの様々なメーカーを生み出し、ドラマーが言うところの「トルコ系シンバル」というジャンルが確立されてきました。

 
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