トルコ基本観光情報
トルコの気候と旅行のベストシーズンは?季節別の気温・天気とおすすめの服装
トルコの観光のベストシーズンは、温暖で過ごしやすい4~10月です。一方、トルコは日本と同じように四季折々の魅力があるため、1年中ベストシーズンと言ってよいでしょう。
国土の広いトルコは、地域によって気候の違いがあります。イスタンブールの気候は東京に近いですが、カッパドキアなどの内陸は寒暖の差が激しく、地中海やエーゲ海沿岸のリゾート地は冬でも温暖です。快適な旅をするためには、滞在先の天候や気温に気を配って適切な服装を準備することが大切です。
本記事では、トルコの季節別の気候の特徴と適した服装、観光名所ごとのベストシーズン、季節ごとに毎年行われるイベントやラマダンについて解説します。
トルコの国土は日本の約2倍と広く、東西に長く長方形のような形をしています。そのため、トルコ国内でも地域によって気候が異なります。トルコの玄関口で観光拠点となるイスタンブールを含むマルマラ海沿岸の気候は東京とほぼ同じくらいです(冬期5~10℃、夏期26~33℃)。ただ近年は気候変動の影響により、冬は気温が氷点下にまで下がったり、夏には猛暑が続いたりすることもあります。
このように同じ国の中でも気候の特徴が変化に富むので、目的地と季節に合わせて旅行の日程や服装を選ぶことが大切といえるでしょう。
トルコは四季ごとに違った魅力があり、どのエリアでも1年中楽しめますが、基本的には春~秋が気候も安定していて旅行に適しています。観光エリアごとのベストシーズンは以下の通りです。
春にトルコを旅行する際に適した服装は、基本的には日本の春の気候をイメージして服装を選ぶとよいでしょう。日本の春とトルコの春はほぼ同じ気候といえます。ただし、暖かさと寒さが入り混じる不安定な季節でもあります。訪れる地域別に確認しておくのも大切です。
東部の山岳地域や、カッパドキアやアンカラの位置する内陸部を訪れる場合、この時期でも朝晩は冷え込みが厳しくなります。気温の変化に対応できるよう、防寒できるフリースや上着などを準備しておくとよいでしょう。冷え込むときは日本の冬のような気温になることもあります。
イスタンブールのあるマルマラ沿岸部では、4月のうちは少し肌寒く感じるくらいの気温ですが、5月に入ると暖かくなります。カーディガンやパーカー、スカーフなどの羽織ものや小物で出先でも温度調節ができるようにしておくのがおすすめです。エーゲ海沿岸では、基本的には薄手の長袖が適した気候です。5月以降になると気温が上昇し、半袖で過ごせる日も出てくるので、夏の装いを準備していくとよいでしょう。
エーゲ海リゾートで最高のステイを!愛される魅力やおすすめ観光スポット解説
夏のトルコは各地域とも気温が上がり暑くなります。ただし、湿潤な黒海周辺を除いて湿度が低いため、日本とは違い乾燥した暑さです。肌の調子を整えるためにも、乾燥対策用の保湿クリームと紫外線対策用の日焼け止めクリームを持っていくのがおすすめです。現地でも購入できますが、特に海外の日焼け止めは日本のものと比べて使い勝手が悪い場合もあるので、使い慣れたものを準備しておくと安心です。日差しから身体を守るためにサングラスや帽子もあると便利でしょう。
日中は半袖のシャツで過ごすことができますが、暑さが和らぐ朝晩や冷房対策のために薄手のジャケットやカーディガンなど上に羽織れるものを1枚持っておくとよいでしょう。特に、モスクを訪れる予定がある場合は、肌を露出しないように心がけましょう。あらかじめ肩の出るカットソーやミニスカートは控える方が無難です。長めのワンピースなどは脚を日焼けから守ることもでき、便利です。
モスクとは?世界の美しいモスク15選と日本の2大モスクを紹介!
冬になると、内陸部でないイスタンブールでも寒さが増し、雪が降ることもあります。イスタンブールに行く人もセーターやコートを準備しましょう。内陸部はさらに寒さが厳しいため、しっかり防寒対策をする必要があります。秋よりもさらに降水量が増えるので、防水性の高い上着を着て、コンパクトな携帯雨具を準備しておくと役に立ちます。フードのついた上着を選ぶのもよいでしょう。また、雨や雪に濡れても構わない滑りにくい靴を履くなどの工夫をするのがおすすめです。
カッパドキアを訪れる場合のベストシーズンは5~9月の春から秋の始めにかけてです。カッパドキアは火山によってできた大地で、奇岩群や洞窟、渓谷などの必見スポットがたくさんあり、トルコの中でも人気のある観光名所の1つです。野外のカッパドキアをより楽しむためには、気候がよく歩き回りやすい時期が向いています。
ただし、夏に行く場合は、乾燥と日差しにはしっかりとした対策が必要です。保湿クリームや日焼け止めクリームがあると便利です。また、日射病を防ぐためにもサングラス、帽子を携帯するほか、ペットボトルを持ち歩くなど、水分補給もこまめに行いましょう。
早朝熱気球ツアーに参加する場合は、早朝の冷え込みに備えてフリースやセーター、ジャケットなどを準備しておくとよいでしょう。冬は薄手のダウンコートなどもお勧めです。熱気球の火の近くでは暖かいため、厚手の上着1枚よりも、細かい調整が可能な薄手の重ね着が適しています。
【トルコのプロが解説】カッパドキアのおすすめ観光スポット16選とツアーの選び方
トゥズ湖に行く場合のベストシーズンは7~9月です。トゥズ湖は有名なボリビアのウユニ塩湖と同じく、塩を多く含んだ「塩湖」で、トルコで2番目の大きい湖でもあります。ウユニ塩湖と比べると小さいですが、その美しさは一見の価値があります。
夏のトゥズ湖では真っ白な大地に薄く水が張り、それが鏡となって真っ青な空が映し出されます。この幻想的な光景を求めて、多くの人がトゥズ湖を目指してやってきます。
ただし、このユニークで素晴らしい景観が見られる期間は限られているので注意が必要でしょう。白い絶景は雨の少ない7~9月限定の景色で、雨季である冬には湖の水に塩が溶け込んで一般の湖と同じ光景になってしまいます。
イスタンブール観光のベストシーズンは、4月、もしくは10~11月です。この時期のイスタンブールは晴天が多くなりますが、日差しが強すぎることもなく、過ごしやすい気候で観光におすすめです。4月にイスタンブールを訪れると、街中で咲き誇るチューリップの花を楽しむことができます。
イスタンブールで楽しめるボスポラス海峡のクルーズは、心地よい風に吹かれることができる春と秋がおすすめです。海風は少し冷たいので、スカーフや上着を1枚準備しておくとよいでしょう。
イスタンブール観光全解説!絶対に行きたいおすすめスポット30選
トルコの中でもエーゲ海沿岸や地中海沿岸には有名なリゾート地が多くあり、海外のセレブからも人気のスポットとなっています。このようなリゾート地で海水浴を楽しみたい場合は、6~9月がベストシーズンです。ほとんどが晴れの日で、気持ちよく海水浴が楽しめるでしょう。
地中海はココが魅力!絶景リゾート11選+クルーズ、おすすめグルメまで解説
典型的な地中海性気候の地域なので、日差しが強く乾燥しています。日本にいるときよりも紫外線対策や保湿を念入りに行いましょう。サングラスや帽子も忘れずに準備する必要があります。冬でも暖かい地域であるため、海水浴にこだわらず、あえて冬にリラックスするために休暇でやってくる人もいます。
トルコはチューリップの原産国です。4月にはイスタンブールでチューリップ祭りが開催され、街中がチューリップで華やかに彩られ、必見です。祭りの期間中にはチューリップにちなんだイベントや展示会などが行われます。
チューリップの原産地はトルコ!歴史や花言葉、育て方を解説
上半身にオリーブオイルを塗ってレスリングを行うというユニークな大会です。トルコ中から屈強なレスラーたちが集まるので、レスリングが好きな人には面白いでしょう。
トルコの国技は相撲?ヤールギュレシ(オイルレスリング)の魅力
トルコでは国民のほとんどがイスラム教徒で、毎年「ラマダン」という期間が設けられます。この「ラマダン」とは、ヒジュラ暦(イスラム暦)の第9月のことで、イスラム教徒はこの月の日の出から日没までの間は飲食を絶ちます。
現在一般的に使われている太陽暦とヒジュラ暦はサイクルが異なるので、ヒジュラ暦に基づくラマダンは毎年少しずつ早くなっていきます。最新のラマダン暦を確認し、この時期にトルコに旅行する場合は事前に基本情報を収集しておきましょう。
ラマダン期間中には、その時期にしか見られない「ラマダンバザール」という屋台群が各地に立ち並びます。トルコではラマダン中に断食をするかどうかは個人の自由とされていて、実際にはイスタンブールなどの都市では断食をしない人もいます。
ラマダン期間中でも営業している飲食店は多くあるので、観光客にとっては問題ないでしょう。ただし、ラマダン期間中、イスラム教徒は日が沈んでから食事をとるため、日没以降は遅くまでレストランが混み合う可能性があります。目当てのレストランがある場合は、行く時間帯に気を付けましょう。どうしても行きたいレストランは予約しておくのがよいかもしれません。
なお、ラマダン期間中であっても各観光スポットへの影響はありませんので、通常通りにご観光頂くことが可能です。
ラマダン月の断食とは?イスラムにおける意味と旅行者のマナー
トルコ旅行を計画しているなら、自分の目的からベストシーズンを絞り、ツアーを利用するのがおすすめです。ツアーであれば、人気の観光スポットを効率よく巡ることができます。自分で手配すると行きにくい場所や時間のかかる場所があり、焦ったり予期せぬトラブルが発生したりする場合もありますが、ツアーであれば心配せず観光に集中できるでしょう。目的地ごとにさまざまな日数のツアーが提供されているので、自分のやりたいことと旅行できる日程から最適なものを選ぶことができます。
現地ではガイドがサポートしてくれるため、初めての人でも安心して観光できます。ガイドから説明をすぐそばで聞くことができるため、トルコへの理解がより深まり有意義な旅行となるでしょう。
トルコ観光ガイド。おすすめ観光名所BEST20!トルコ観光地の治安やベストシーズン・旅行日数も紹介
トルコ旅行専門会社のターキッシュエア&トラベルでは安心の日本語ガイド付きでトルコを楽しめるツアーが多数用意されています。トルコ旅行に興味がある人は、ぜひお気軽にご相談ください。
カッパドキアへの観光を検討しているなら、気候や天気の調べ方が気になるのではないでしょうか。カッパドキアの夏は乾燥しており気温も穏やかな日が多いですが、日夜の寒暖差や強い日差しなど注意点もあります。冬に観光する場合には十分な防寒対策が必要です。カッパドキアの気候や季節別の天気の特徴、便利な天気予報サイトや天候不順への対応策などを紹介します。
カッパドキアは「ステップ気候(草原気候)」に区分されている地域で、ステップ気候は降水量が少なく森林が育たないのが特徴です。乾燥したステップ気候のカッパドキアにおいては、奇岩群など岩場のイメージが強いのはこの気候のためもあるのでしょう。しかし、日本のような梅雨はないものの雨は降り、草木も生えています。
夏は乾燥して日差しが強い日が多いため、帽子や長袖服が必須です。日焼け止め対策も万全にしておきましょう。岩肌が白いカッパドキアは光が反射しやすいため、目を傷めてしまう人もいます。特に夏ではサングラスをかけたほうがいいでしょう。一方、冬は最低気温が氷点下ということもめずらしくないので、マフラーや手袋など防寒グッズが欠かせません。
また、日夜の温度差が激しいのもステップ気候の特徴です。カッパドキアでは朝晩で10度以上の差があることが多いため、どのシーズンに観光に行くにしても、気温差に対応できる服装を用意しておくと快適に過ごせます。
カッパドキアの岩窟群(トルコ 複合遺産・1985年)|奇岩と初期キリスト教の遺跡
カッパドキアの夏(6~9月)は乾燥しており、基本的に晴れの日が多いのが特徴です。高原地帯のため日中は晴れていて気温が高いのですが、夜から朝にかけて10~15度下がることもあるため、服装には注意しましょう。野外観光の多いカッパドキアでは、脱ぎ着をしやすい重ね着にする、1枚羽織れるものを持っていくなど工夫しておくと安心です。
標高が高いため紫外線が強いのもカッパドキアの特徴です。春から秋にかけては、サングラスや日焼け止めといったUV対策が必須といえます。気温は30度未満であっても体感温度は高くなるので、涼しくすごせる服装を選びましょう。カッパドキアでは6月に入るとほとんど雨が降りません。そのため、渓谷や岩場を歩くのにも適しています。このような場所に観光に行くなら、服装以外にも歩きやすいスニーカーを履いて行くことが重要です。人によってはハードな運動に感じることになるので、残りの日程で疲れが溜まらないように靴選びをしておきましょう。
早朝熱気球ツアーに参加する場合は、早朝は冷えるためフリースやジャケットなどを準備しておくとよいでしょう。熱気球の火の近くでは暖かいため、厚手の上着1枚よりも、細かい調整が可能な薄手の重ね着が適しています。
夏がカッパドキア観光のベストシーズンとされているのは、天気が荒れることが少ないためです。天気予報で天気や紫外線を調べておくと、より安心して旅が楽しめるでしょう。カッパドキアへの観光に行く日本人に人気の天気予報サイトについては後ほど紹介します。
カッパドキアの冬はかなり冷え込みます。12月から2月頃までは最高気温が10度以下、最低気温は氷点下という日が多いのです。また、夏は天気が安定しているのに対して、冬は天気が変わりやすいのも特徴です。冬には積雪もあるため、雪景色が見られるのがこの時期のカッパドキア観光の大きな魅力といえるでしょう。
特に奇岩群に積もる雪景色は、カッパドキアならではの格別な風景といわれています。例年2月ごろであれば雪は降らなくなりますが、3月近くまで雪が降る年もあります。カッパドキアでもお正月が近くなると街にイルミネーションが飾られます。周囲の風景と相まって、神秘的な夜景を楽しめるのも冬ならではといえるでしょう。
早朝熱気球ツアーに参加する場合は、早朝の冷え込みに備えてフリースやセーター、ジャケットなどを準備しておくとよいでしょう。薄手のダウンコートなどもお勧めです。
冬のカッパドキアに観光するなら、コートや手袋、帽子、マフラーといった防寒対策は万全にしておく必要があります。また雨や雪が降ると、かなり足元が悪くなることにも注意が必要です。日本と違ってカッパドキアでは冬に最も雨が降るので、雨具も持参していきましょう。足元は長靴がベストですが、かさばる場合はなるべく防水性が強いタイプが向いています。また、靴底が厚いものを選ぶのもポイントです。足裏からの冷気が強いため、ほかの防寒対策は万全であったのにかなり寒く感じたという体験談をよく聞きます。
カッパドキアに旅行するなら、現地の天気を調べられるように天気予報サイトを知っておくと便利です。しかし、アンカラやイスタンブールといった主要な都市の天気が紹介されているサイトは多いものの、カッパドキアがピンポイントで紹介されているサイトは多くありません。ここでは、カッパドキアの天気を調べられる2つのサイトを順番に紹介します。
「AccuWeather.com」はAndroidアプリもあるので、アプリをインストールしておき、現地で天候をチェックするなども可能です。なお、移動しながらインターネットを使いたい場合は、Wi-Fiのレンタルサービスを利用してみてはどうでしょうか。Wi-Fiのレンタルサービスにあらかじめ加入しておき、主要空港や自宅でWi-Fi機器を受け取っておけば、カッパドキアでもインターネットが自由に使えるようになります。
AccuWeather.com
「weaWow」は見て楽しめる天気予報としても人気です。現地の人たちからの投稿写真が閲覧できる仕組みを備えているからです。撮影日もわかるので、気候や旅行者の服装などを観察できます。旅行前に天候や温度などを直感的にイメージできるのも「weaWow」のよいところです。「weaWow」も「AccuWeather.com」と同じくAndroidアプリがあります。
weaWow
多くの人が旅の楽しみの1つにしているのが熱気球ツアーです。夏であれば悪天候日が少ないため、熱気球ツアーも比較的安定して飛べます。熱気球ツアーだけはぜひ実現したいと考えている人は、夏を選ぶのがいいでしょう。気候が穏やかですと、熱気球による空中散歩も自由自在になります。「カッパドキアの谷底にもぐってからの上昇がすばらしかった」「奇岩のすぐ上を飛べて楽しかった」などの体験談も数多くあります。
熱気球ツアーに参加する場合は、日数に余裕を持つことがおすすめです。熱気球ツアーは上空に飛ぶため、天候が悪いと中止になるケースもあります。特に、カッパドキアの秋は雨天や風の強い日もあり、天候が安定しません。長い場合は数日間欠航が続くケースもしばしばです。中止になった場合に備えて、ある程度日数に余裕を持った旅行プランを選んでおいてほうがよいといえます。
なお、熱気球ツアーは日の出を目がけて出発する場合、早朝4時頃から外出することもあり、夏でも気温が低い可能性があります。寒がりの人は、携帯用カイロは必要ないまでも、フリースやジャケットなどを羽織れば安心です。
トルコ・カッパドキア熱気球ツアーで神秘的な世界遺産を空から体験!
あらかじめ天気に左右されづらいツアーを準備しておくのもおすすめの方法といえるでしょう。カッパドキアには250カ所の地下都市があるとされており、拠点となるギョレメ中心部から車で30分程度の場所にも人気のスポットがあります。
例えば、カイマクル地下都市やデリンクユ地下都市は最大規模ともいわれており、人気の観光スポットです。カイマクル地下都市は、紀元前にはすでに存在していたとされている地下都市で、内部には教会や学校、ワイナリーまで備えており、約1万人が住んでいたといわれています。世界遺産にも登録されているカイマクル地下都市の観光ならば天気にも左右されないので、ツアーに組み込んでおいてはどうでしょうか。カイマクル地下都市前にはお土産店も充実しています。
デリンクユ地下都市もカッパドキア最大規模の地下都市で、歴史の全容はいまだ解明されていません。しかし、イスラム教徒の迫害を逃れたキリスト教徒が作ったのではないかともいわれています。広大で精緻な地下都市に感動し、現地でのプランを変更して、他の地下都市に出向きたくなる人もたくさんいるようです。
カッパドキアの地下都市とは?謎に包まれた歴史と観光のポイントを解説
ほかにも、伝統舞踊の鑑賞やウチヒサール城探索といった、天気に左右されないさまざまなアクティビティがあります。例えば、トルコの各地方に伝わるさまざまな伝統音楽や伝統舞踊、ベリーダンスなどはどうでしょうか。洞窟レストランで踊りや音楽が楽しめるお店は、観光客からとても人気が高いのです。また、ギョレメやネヴシェヒルからミニバスで15分程度の距離にあるウチヒサール城もおすすめです。ウチヒサール城は、地上高くそびえる岩山を蜂の巣状に加工するなどして、城砦として使用していました。城というより要塞といったほうがイメージしやすいかもしれません。
ウチヒサール城から見える景色は絶景です。ギョレメの方角には奇岩群が一帯に広がり、街の方角には赤い屋根が見えます。熱気球から見る景色に匹敵するほどすばらしい眺めなので、天候が悪く熱気球ツアーが中止になってしまった場合には、ぜひ行ってみましょう。観光客向けにラクダがおり、上に乗った姿を写真撮影してもらうこともできます。
そのほか穴場スポットや、観光客にあまり知られていないお店などもあります。このような場所に行くには、経験を積んだ現地ガイドの存在が欠かせません。天気が悪くスケジュールが変更になった場合にも、臨機応変に対応できる経験豊富なガイドで評判の旅行会社を選ぶといいでしょう。
国土の広いトルコは、地域によって気候の違いがあります。イスタンブールの気候は東京に近いですが、カッパドキアなどの内陸は寒暖の差が激しく、地中海やエーゲ海沿岸のリゾート地は冬でも温暖です。快適な旅をするためには、滞在先の天候や気温に気を配って適切な服装を準備することが大切です。
本記事では、トルコの季節別の気候の特徴と適した服装、観光名所ごとのベストシーズン、季節ごとに毎年行われるイベントやラマダンについて解説します。
目次
トルコの気候の特徴
トルコの国土は日本の約2倍と広く、東西に長く長方形のような形をしています。そのため、トルコ国内でも地域によって気候が異なります。トルコの玄関口で観光拠点となるイスタンブールを含むマルマラ海沿岸の気候は東京とほぼ同じくらいです(冬期5~10℃、夏期26~33℃)。ただ近年は気候変動の影響により、冬は気温が氷点下にまで下がったり、夏には猛暑が続いたりすることもあります。
- トルコの南部(地中海沿岸):アンタルヤ、トロイ、パムッカレなどは「地中海性気候」で冬でも比較的温暖な地域です。夏は高温で、日本と異なり空気が乾燥します。
- トルコ北部(黒海沿岸):サフランボルやトラブゾンなどは、穏やかな気温で雨量や湿気が多いのが特徴である「温暖湿潤気候」です。
- トルコ北東部(マルマラ海周辺):イスタンブールなどのヨーロッパに近い地域は、地中海性気候と温暖湿潤気候の中間くらいで、日本の東京に近い気候です。
- トルコ内陸部:カッパドキアやコンヤなどのアナトリア中央部は「大陸性気候」で寒暖の差が激しく、特に東部の山岳地域においては冬に厳しい寒さが訪れます。
このように同じ国の中でも気候の特徴が変化に富むので、目的地と季節に合わせて旅行の日程や服装を選ぶことが大切といえるでしょう。
トルコ旅行に行くなら何月がおすすめ?
トルコは四季ごとに違った魅力があり、どのエリアでも1年中楽しめますが、基本的には春~秋が気候も安定していて旅行に適しています。観光エリアごとのベストシーズンは以下の通りです。
- イスタンブール:4月または10~11月が過ごしやすくて最適。
- カッパドキア:5~9月。冬は天候が不安定で熱気球ツアーがキャンセルになりがち。
- エーゲ海・地中海沿いのリゾート:7~8月がおすすめ。
トルコ主要観光地の平均気温(℃)
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
イスタンブール | 9 | 9 | 12 | 17 | 22 | 27 | 30 | 30 | 25 | 20 | 15 | 11 |
トロイ | 10 | 11 | 13 | 18 | 24 | 28 | 31 | 31 | 27 | 20 | 16 | 12 |
エフェソス | 12 | 13 | 16 | 21 | 26 | 30 | 32 | 32 | 29 | 24 | 18 | 13 |
パムッカレ | 11 | 13 | 17 | 22 | 27 | 30 | 32 | 32 | 20 | 24 | 18 | 13 |
コンヤ | 5 | 8 | 13 | 18 | 22 | 27 | 30 | 30 | 26 | 20 | 13 | 7 |
カッパドキア | 5 | 7 | 13 | 18 | 22 | 27 | 30 | 30 | 27 | 21 | 14 | 7 |
アンカラ | 5 | 7 | 12 | 17 | 22 | 27 | 30 | 30 | 26 | 20 | 13 | 6 |
イスタンブールの年間平均気温・降水量の推移グラフ
トルコのシーズンごとの気候とおすすめの服装
訪問地と季節で天候の変化に富むトルコですが、これからトルコに旅する人が参考にできるよう、トルコの季節ごとの気候とそれに合わせて準備しておきたい服装を紹介します。春(3〜5月)のトルコの気候とおすすめの服装
春にトルコを旅行する際に適した服装は、基本的には日本の春の気候をイメージして服装を選ぶとよいでしょう。日本の春とトルコの春はほぼ同じ気候といえます。ただし、暖かさと寒さが入り混じる不安定な季節でもあります。訪れる地域別に確認しておくのも大切です。
東部の山岳地域や、カッパドキアやアンカラの位置する内陸部を訪れる場合、この時期でも朝晩は冷え込みが厳しくなります。気温の変化に対応できるよう、防寒できるフリースや上着などを準備しておくとよいでしょう。冷え込むときは日本の冬のような気温になることもあります。
イスタンブールのあるマルマラ沿岸部では、4月のうちは少し肌寒く感じるくらいの気温ですが、5月に入ると暖かくなります。カーディガンやパーカー、スカーフなどの羽織ものや小物で出先でも温度調節ができるようにしておくのがおすすめです。エーゲ海沿岸では、基本的には薄手の長袖が適した気候です。5月以降になると気温が上昇し、半袖で過ごせる日も出てくるので、夏の装いを準備していくとよいでしょう。
エーゲ海リゾートで最高のステイを!愛される魅力やおすすめ観光スポット解説
夏(6〜8月)のトルコの気候とおすすめの服装
夏のトルコは各地域とも気温が上がり暑くなります。ただし、湿潤な黒海周辺を除いて湿度が低いため、日本とは違い乾燥した暑さです。肌の調子を整えるためにも、乾燥対策用の保湿クリームと紫外線対策用の日焼け止めクリームを持っていくのがおすすめです。現地でも購入できますが、特に海外の日焼け止めは日本のものと比べて使い勝手が悪い場合もあるので、使い慣れたものを準備しておくと安心です。日差しから身体を守るためにサングラスや帽子もあると便利でしょう。
日中は半袖のシャツで過ごすことができますが、暑さが和らぐ朝晩や冷房対策のために薄手のジャケットやカーディガンなど上に羽織れるものを1枚持っておくとよいでしょう。特に、モスクを訪れる予定がある場合は、肌を露出しないように心がけましょう。あらかじめ肩の出るカットソーやミニスカートは控える方が無難です。長めのワンピースなどは脚を日焼けから守ることもでき、便利です。
モスクとは?世界の美しいモスク15選と日本の2大モスクを紹介!
秋(9〜11月)のトルコの気候とおすすめの服装
秋のトルコは、日本の秋の気候とほぼ同じかそれよりも少し肌寒いイメージで服装を考えるとよいでしょう。朝晩は冷え込むようになるので、防寒対策をしっかりする必要があります。標高の高いところへ行く場合も、フリースやセーター、ジャケットなどを準備しましょう。比較的降水量の多い季節なので、携帯用のレインコートや折り畳み傘を準備しておくのがおすすめです。冬(12〜2月)のトルコの気候とおすすめの服装
冬になると、内陸部でないイスタンブールでも寒さが増し、雪が降ることもあります。イスタンブールに行く人もセーターやコートを準備しましょう。内陸部はさらに寒さが厳しいため、しっかり防寒対策をする必要があります。秋よりもさらに降水量が増えるので、防水性の高い上着を着て、コンパクトな携帯雨具を準備しておくと役に立ちます。フードのついた上着を選ぶのもよいでしょう。また、雨や雪に濡れても構わない滑りにくい靴を履くなどの工夫をするのがおすすめです。
トルコ旅行のベストシーズンはいつ?
せっかくトルコに行くならば、観光をより楽しめるようベストシーズンに行きたいという人も多いでしょう。東西に長いトルコは地域ごとに気候が異なるため、観光名所によってもベストシーズンが異なります。ここでは、5つの名所それぞれのベストシーズンを紹介していきます。カッパドキアに行くなら
カッパドキアを訪れる場合のベストシーズンは5~9月の春から秋の始めにかけてです。カッパドキアは火山によってできた大地で、奇岩群や洞窟、渓谷などの必見スポットがたくさんあり、トルコの中でも人気のある観光名所の1つです。野外のカッパドキアをより楽しむためには、気候がよく歩き回りやすい時期が向いています。
ただし、夏に行く場合は、乾燥と日差しにはしっかりとした対策が必要です。保湿クリームや日焼け止めクリームがあると便利です。また、日射病を防ぐためにもサングラス、帽子を携帯するほか、ペットボトルを持ち歩くなど、水分補給もこまめに行いましょう。
早朝熱気球ツアーに参加する場合は、早朝の冷え込みに備えてフリースやセーター、ジャケットなどを準備しておくとよいでしょう。冬は薄手のダウンコートなどもお勧めです。熱気球の火の近くでは暖かいため、厚手の上着1枚よりも、細かい調整が可能な薄手の重ね着が適しています。
【トルコのプロが解説】カッパドキアのおすすめ観光スポット16選とツアーの選び方
トゥズ湖に行くなら
トゥズ湖に行く場合のベストシーズンは7~9月です。トゥズ湖は有名なボリビアのウユニ塩湖と同じく、塩を多く含んだ「塩湖」で、トルコで2番目の大きい湖でもあります。ウユニ塩湖と比べると小さいですが、その美しさは一見の価値があります。
夏のトゥズ湖では真っ白な大地に薄く水が張り、それが鏡となって真っ青な空が映し出されます。この幻想的な光景を求めて、多くの人がトゥズ湖を目指してやってきます。
ただし、このユニークで素晴らしい景観が見られる期間は限られているので注意が必要でしょう。白い絶景は雨の少ない7~9月限定の景色で、雨季である冬には湖の水に塩が溶け込んで一般の湖と同じ光景になってしまいます。
イスタンブールに行くなら
イスタンブール観光のベストシーズンは、4月、もしくは10~11月です。この時期のイスタンブールは晴天が多くなりますが、日差しが強すぎることもなく、過ごしやすい気候で観光におすすめです。4月にイスタンブールを訪れると、街中で咲き誇るチューリップの花を楽しむことができます。
イスタンブールで楽しめるボスポラス海峡のクルーズは、心地よい風に吹かれることができる春と秋がおすすめです。海風は少し冷たいので、スカーフや上着を1枚準備しておくとよいでしょう。
イスタンブール観光全解説!絶対に行きたいおすすめスポット30選
エーゲ海や地中海で海水浴をするなら
トルコの中でもエーゲ海沿岸や地中海沿岸には有名なリゾート地が多くあり、海外のセレブからも人気のスポットとなっています。このようなリゾート地で海水浴を楽しみたい場合は、6~9月がベストシーズンです。ほとんどが晴れの日で、気持ちよく海水浴が楽しめるでしょう。
地中海はココが魅力!絶景リゾート11選+クルーズ、おすすめグルメまで解説
典型的な地中海性気候の地域なので、日差しが強く乾燥しています。日本にいるときよりも紫外線対策や保湿を念入りに行いましょう。サングラスや帽子も忘れずに準備する必要があります。冬でも暖かい地域であるため、海水浴にこだわらず、あえて冬にリラックスするために休暇でやってくる人もいます。
シーズン別のトルコで楽しみたいイベント
観光地ごとにもベストシーズンがありますが、トルコのお祭りやイベント時期を狙っていくのも楽しくておすすめです。ここではトルコの代表的なイベントを紹介します。マニサ・メシル・フェスティバル(3月)
41種のハーブや香辛料を原料に作られた「メシル・マージュン」と呼ばれる飴をばらまいて配る伝統的なお祭りで、オスマン帝国時代から続く歴史を誇ります。2012年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。イスタンブールチューリップ祭り(4月)
トルコはチューリップの原産国です。4月にはイスタンブールでチューリップ祭りが開催され、街中がチューリップで華やかに彩られ、必見です。祭りの期間中にはチューリップにちなんだイベントや展示会などが行われます。
チューリップの原産地はトルコ!歴史や花言葉、育て方を解説
バラ祭り(6月2週目週末)
ウスパルタはローズオイルの生産が盛んなバラの街として知られています。バラ祭りの期間中は街中がバラで彩られ、コンサートやバラ摘みツアーなどが開催されます。アジア各国からもたくさんの観光客が訪れます。オイルレスリング(6月最終週~7月初旬)
上半身にオリーブオイルを塗ってレスリングを行うというユニークな大会です。トルコ中から屈強なレスラーたちが集まるので、レスリングが好きな人には面白いでしょう。
トルコの国技は相撲?ヤールギュレシ(オイルレスリング)の魅力
地中海みかん祭り(11月)
セフェリヒサルでは柑橘類のマンダリンが特産物です。コンテストやショーが開催されます。ラクダレスリング(1月)
起源は2400年以上前に遡るといわれるラクダ同士のレスリング大会です。セルチュクで行われるこのイベントには、数千人が観戦に訪れます。トルコに旅行するならラマダンの時期を知っておこう
トルコでは国民のほとんどがイスラム教徒で、毎年「ラマダン」という期間が設けられます。この「ラマダン」とは、ヒジュラ暦(イスラム暦)の第9月のことで、イスラム教徒はこの月の日の出から日没までの間は飲食を絶ちます。
現在一般的に使われている太陽暦とヒジュラ暦はサイクルが異なるので、ヒジュラ暦に基づくラマダンは毎年少しずつ早くなっていきます。最新のラマダン暦を確認し、この時期にトルコに旅行する場合は事前に基本情報を収集しておきましょう。
ラマダン期間中には、その時期にしか見られない「ラマダンバザール」という屋台群が各地に立ち並びます。トルコではラマダン中に断食をするかどうかは個人の自由とされていて、実際にはイスタンブールなどの都市では断食をしない人もいます。
ラマダン期間中でも営業している飲食店は多くあるので、観光客にとっては問題ないでしょう。ただし、ラマダン期間中、イスラム教徒は日が沈んでから食事をとるため、日没以降は遅くまでレストランが混み合う可能性があります。目当てのレストランがある場合は、行く時間帯に気を付けましょう。どうしても行きたいレストランは予約しておくのがよいかもしれません。
なお、ラマダン期間中であっても各観光スポットへの影響はありませんので、通常通りにご観光頂くことが可能です。
ラマダン月の断食とは?イスラムにおける意味と旅行者のマナー
トルコ旅行の日程や時期を計画するときのポイント
トルコ旅行を計画しているなら、自分の目的からベストシーズンを絞り、ツアーを利用するのがおすすめです。ツアーであれば、人気の観光スポットを効率よく巡ることができます。自分で手配すると行きにくい場所や時間のかかる場所があり、焦ったり予期せぬトラブルが発生したりする場合もありますが、ツアーであれば心配せず観光に集中できるでしょう。目的地ごとにさまざまな日数のツアーが提供されているので、自分のやりたいことと旅行できる日程から最適なものを選ぶことができます。
現地ではガイドがサポートしてくれるため、初めての人でも安心して観光できます。ガイドから説明をすぐそばで聞くことができるため、トルコへの理解がより深まり有意義な旅行となるでしょう。
トルコ観光ガイド。おすすめ観光名所BEST20!トルコ観光地の治安やベストシーズン・旅行日数も紹介
シーズンごとの特徴を知ってトルコを快適に楽しもう
トルコは国土が広いため、地域によって気候が異なります。行きたい場所の気候やベストシーズンをあらかじめチェックしておき、旅行の計画に役立てましょう。イベントに合わせて行くのも楽しく、忘れられない思い出となるでしょう。トルコ旅行専門会社のターキッシュエア&トラベルでは安心の日本語ガイド付きでトルコを楽しめるツアーが多数用意されています。トルコ旅行に興味がある人は、ぜひお気軽にご相談ください。
カッパドキアの気候や観光のベストシーズンは?
カッパドキアへの観光を検討しているなら、気候や天気の調べ方が気になるのではないでしょうか。カッパドキアの夏は乾燥しており気温も穏やかな日が多いですが、日夜の寒暖差や強い日差しなど注意点もあります。冬に観光する場合には十分な防寒対策が必要です。カッパドキアの気候や季節別の天気の特徴、便利な天気予報サイトや天候不順への対応策などを紹介します。
カッパドキアの気候の特徴
カッパドキアはトルコ中央部、アナトリア地方の標高1000メートル以上にある高原の中心近くに位置する地域です。高地のため1年で気温がピークとなる7~8月でも最高気温は20度後半までしか上がらず、東京と比較すると涼しいといえます。12~2月の冬は氷点下を下回り、積雪することもある地域です。カッパドキアは「ステップ気候(草原気候)」に区分されている地域で、ステップ気候は降水量が少なく森林が育たないのが特徴です。乾燥したステップ気候のカッパドキアにおいては、奇岩群など岩場のイメージが強いのはこの気候のためもあるのでしょう。しかし、日本のような梅雨はないものの雨は降り、草木も生えています。
夏は乾燥して日差しが強い日が多いため、帽子や長袖服が必須です。日焼け止め対策も万全にしておきましょう。岩肌が白いカッパドキアは光が反射しやすいため、目を傷めてしまう人もいます。特に夏ではサングラスをかけたほうがいいでしょう。一方、冬は最低気温が氷点下ということもめずらしくないので、マフラーや手袋など防寒グッズが欠かせません。
また、日夜の温度差が激しいのもステップ気候の特徴です。カッパドキアでは朝晩で10度以上の差があることが多いため、どのシーズンに観光に行くにしても、気温差に対応できる服装を用意しておくと快適に過ごせます。
カッパドキアの岩窟群(トルコ 複合遺産・1985年)|奇岩と初期キリスト教の遺跡
カッパドキアの天気の特徴とは?夏と冬に分けて紹介
1年中観光客が訪れるカッパドキアですが、シーズンによって気候はかなり違います。ここでは夏と冬の天気の特徴を紹介します。夏の天気や気温
カッパドキアの夏(6~9月)は乾燥しており、基本的に晴れの日が多いのが特徴です。高原地帯のため日中は晴れていて気温が高いのですが、夜から朝にかけて10~15度下がることもあるため、服装には注意しましょう。野外観光の多いカッパドキアでは、脱ぎ着をしやすい重ね着にする、1枚羽織れるものを持っていくなど工夫しておくと安心です。
標高が高いため紫外線が強いのもカッパドキアの特徴です。春から秋にかけては、サングラスや日焼け止めといったUV対策が必須といえます。気温は30度未満であっても体感温度は高くなるので、涼しくすごせる服装を選びましょう。カッパドキアでは6月に入るとほとんど雨が降りません。そのため、渓谷や岩場を歩くのにも適しています。このような場所に観光に行くなら、服装以外にも歩きやすいスニーカーを履いて行くことが重要です。人によってはハードな運動に感じることになるので、残りの日程で疲れが溜まらないように靴選びをしておきましょう。
早朝熱気球ツアーに参加する場合は、早朝は冷えるためフリースやジャケットなどを準備しておくとよいでしょう。熱気球の火の近くでは暖かいため、厚手の上着1枚よりも、細かい調整が可能な薄手の重ね着が適しています。
夏がカッパドキア観光のベストシーズンとされているのは、天気が荒れることが少ないためです。天気予報で天気や紫外線を調べておくと、より安心して旅が楽しめるでしょう。カッパドキアへの観光に行く日本人に人気の天気予報サイトについては後ほど紹介します。
冬の天気や気温
カッパドキアの冬はかなり冷え込みます。12月から2月頃までは最高気温が10度以下、最低気温は氷点下という日が多いのです。また、夏は天気が安定しているのに対して、冬は天気が変わりやすいのも特徴です。冬には積雪もあるため、雪景色が見られるのがこの時期のカッパドキア観光の大きな魅力といえるでしょう。
特に奇岩群に積もる雪景色は、カッパドキアならではの格別な風景といわれています。例年2月ごろであれば雪は降らなくなりますが、3月近くまで雪が降る年もあります。カッパドキアでもお正月が近くなると街にイルミネーションが飾られます。周囲の風景と相まって、神秘的な夜景を楽しめるのも冬ならではといえるでしょう。
早朝熱気球ツアーに参加する場合は、早朝の冷え込みに備えてフリースやセーター、ジャケットなどを準備しておくとよいでしょう。薄手のダウンコートなどもお勧めです。
冬のカッパドキアに観光するなら、コートや手袋、帽子、マフラーといった防寒対策は万全にしておく必要があります。また雨や雪が降ると、かなり足元が悪くなることにも注意が必要です。日本と違ってカッパドキアでは冬に最も雨が降るので、雨具も持参していきましょう。足元は長靴がベストですが、かさばる場合はなるべく防水性が強いタイプが向いています。また、靴底が厚いものを選ぶのもポイントです。足裏からの冷気が強いため、ほかの防寒対策は万全であったのにかなり寒く感じたという体験談をよく聞きます。
カッパドキアの天気予報の調べ方とは?2つの便利なサイトを紹介
カッパドキアに旅行するなら、現地の天気を調べられるように天気予報サイトを知っておくと便利です。しかし、アンカラやイスタンブールといった主要な都市の天気が紹介されているサイトは多いものの、カッパドキアがピンポイントで紹介されているサイトは多くありません。ここでは、カッパドキアの天気を調べられる2つのサイトを順番に紹介します。
AccuWeather.com
カッパドキアの天気予想は、「AccuWeather.com」というサイトで調べられます。「AccuWeather.com」は会員登録やログインが不要で利用できるサービスなので、手軽に利用できるのではないでしょうか。サイトにアクセスすると検索ボックスがあり、そこに地名を入力すると現地の天気が表示されます。衛星画像もあり、雲の状況まで確認できるのが特長のこのサイトは、気象レーダーからの情報を元にしているほか、政府などの公的機関の情報も参照しているので精度の高い気象予測が可能です。単に「晴れ」などではなく「所により晴れ」「晴れたり曇ったり」といった細かい分類がされているのも特長です。さらに、「日差しが明るい」「日差しのたっぷりある」といった表示もあるので、旅行前の準備に役立つ情報も得られるでしょう。「AccuWeather.com」はAndroidアプリもあるので、アプリをインストールしておき、現地で天候をチェックするなども可能です。なお、移動しながらインターネットを使いたい場合は、Wi-Fiのレンタルサービスを利用してみてはどうでしょうか。Wi-Fiのレンタルサービスにあらかじめ加入しておき、主要空港や自宅でWi-Fi機器を受け取っておけば、カッパドキアでもインターネットが自由に使えるようになります。
AccuWeather.com
weaWow
カッパドキアの天気予報を調べる際に便利なもう1つのサイトは「weaWow」です。最高・最低気温や湿度、降水量、風といった基本的な情報を網羅しているほか、体感温度やUV指数、気圧、可視性といった細かい項目も充実しています。可視性とは何キロメートル先まで見通せるかを指す項目で、特に広大な自然の景色が美しいカッパドキアの観光においてはとても役立つでしょう。また、「夜明け」「日の出」の時刻と、「日没」「日暮れ」の時刻も分単位でわかるため、トルコの美しい日の出やサンセットに備えやすいのです。「weaWow」は見て楽しめる天気予報としても人気です。現地の人たちからの投稿写真が閲覧できる仕組みを備えているからです。撮影日もわかるので、気候や旅行者の服装などを観察できます。旅行前に天候や温度などを直感的にイメージできるのも「weaWow」のよいところです。「weaWow」も「AccuWeather.com」と同じくAndroidアプリがあります。
weaWow
カッパドキア旅行で天気を味方につける3つのポイント
カッパドキア観光は、季節によって天気が大きく違います。熱気球ツアーやギョレメ野外博物館見学、ミニハイキングなど、野外アクティビティが充実しているのがカッパドキア観光の魅力なので、天候に対してはしっかりと準備しておきましょう。ここではカッパドキアで天気と上手に付き合いながら、観光を満喫するためのコツを紹介します。夏にアクティビティを満喫する
カッパドキアの夏は湿度が低く天気も安定しているため、移動にもアクティビティにも適した季節です。例年、4~10月は天気も気温が穏やかで過ごしやすく、観光のベストシーズンといわれています。カッパドキアは野外博物館、熱気球など屋外のアクティビティが多いです。多くの人が旅の楽しみの1つにしているのが熱気球ツアーです。夏であれば悪天候日が少ないため、熱気球ツアーも比較的安定して飛べます。熱気球ツアーだけはぜひ実現したいと考えている人は、夏を選ぶのがいいでしょう。気候が穏やかですと、熱気球による空中散歩も自由自在になります。「カッパドキアの谷底にもぐってからの上昇がすばらしかった」「奇岩のすぐ上を飛べて楽しかった」などの体験談も数多くあります。
熱気球ツアーは日数の余裕を持つ
熱気球ツアーに参加する場合は、日数に余裕を持つことがおすすめです。熱気球ツアーは上空に飛ぶため、天候が悪いと中止になるケースもあります。特に、カッパドキアの秋は雨天や風の強い日もあり、天候が安定しません。長い場合は数日間欠航が続くケースもしばしばです。中止になった場合に備えて、ある程度日数に余裕を持った旅行プランを選んでおいてほうがよいといえます。
なお、熱気球ツアーは日の出を目がけて出発する場合、早朝4時頃から外出することもあり、夏でも気温が低い可能性があります。寒がりの人は、携帯用カイロは必要ないまでも、フリースやジャケットなどを羽織れば安心です。
トルコ・カッパドキア熱気球ツアーで神秘的な世界遺産を空から体験!
天気に左右されないツアーを準備
あらかじめ天気に左右されづらいツアーを準備しておくのもおすすめの方法といえるでしょう。カッパドキアには250カ所の地下都市があるとされており、拠点となるギョレメ中心部から車で30分程度の場所にも人気のスポットがあります。
例えば、カイマクル地下都市やデリンクユ地下都市は最大規模ともいわれており、人気の観光スポットです。カイマクル地下都市は、紀元前にはすでに存在していたとされている地下都市で、内部には教会や学校、ワイナリーまで備えており、約1万人が住んでいたといわれています。世界遺産にも登録されているカイマクル地下都市の観光ならば天気にも左右されないので、ツアーに組み込んでおいてはどうでしょうか。カイマクル地下都市前にはお土産店も充実しています。
デリンクユ地下都市もカッパドキア最大規模の地下都市で、歴史の全容はいまだ解明されていません。しかし、イスラム教徒の迫害を逃れたキリスト教徒が作ったのではないかともいわれています。広大で精緻な地下都市に感動し、現地でのプランを変更して、他の地下都市に出向きたくなる人もたくさんいるようです。
カッパドキアの地下都市とは?謎に包まれた歴史と観光のポイントを解説
ほかにも、伝統舞踊の鑑賞やウチヒサール城探索といった、天気に左右されないさまざまなアクティビティがあります。例えば、トルコの各地方に伝わるさまざまな伝統音楽や伝統舞踊、ベリーダンスなどはどうでしょうか。洞窟レストランで踊りや音楽が楽しめるお店は、観光客からとても人気が高いのです。また、ギョレメやネヴシェヒルからミニバスで15分程度の距離にあるウチヒサール城もおすすめです。ウチヒサール城は、地上高くそびえる岩山を蜂の巣状に加工するなどして、城砦として使用していました。城というより要塞といったほうがイメージしやすいかもしれません。
ウチヒサール城から見える景色は絶景です。ギョレメの方角には奇岩群が一帯に広がり、街の方角には赤い屋根が見えます。熱気球から見る景色に匹敵するほどすばらしい眺めなので、天候が悪く熱気球ツアーが中止になってしまった場合には、ぜひ行ってみましょう。観光客向けにラクダがおり、上に乗った姿を写真撮影してもらうこともできます。
そのほか穴場スポットや、観光客にあまり知られていないお店などもあります。このような場所に行くには、経験を積んだ現地ガイドの存在が欠かせません。天気が悪くスケジュールが変更になった場合にも、臨機応変に対応できる経験豊富なガイドで評判の旅行会社を選ぶといいでしょう。