トルコ料理
ピスタチオの効能や栄養がスゴイ!ナッツの女王と呼ばれ愛される理由
ピスタチオはスイーツやお酒のおつまみとして、様々な食べ方が楽しめるとても人気のあるナッツです。近年ではその人気からピスタチオ味のお菓子やアイスなどが続々と発売されているほど。そして、ピスタチオは栄養価も高く健康効果も得られ、嬉しいことにナッツの中でも太りにくいとも言われています。そんなピスタチオの主な産地から栄養価など、ピスタチオについて詳しく解説していきます。
ピスタチオ(英名:pistachio)とは、鮮やかな緑色が特徴的なナッツの一種です。ピスタチオという名前は、ペルシャ語の「ペステ」が語源と言われ、ラテン語を通じてヨーロッパ諸国の言語に取り入れられていきました。
栄養価が高いことから「ナッツの女王」と呼ばれていますが、割れている殻が笑っているように見えることから「ハッピーナッツ」とも呼ばれています。アーモンドは漢字で「扁桃」、カシューナッツは「加州」と書きますが、ピスタチオには漢字表記はありません(中国語では「开心果」と書きます)。
アイボリー色の殻に包まれたピスタチオの実が「ピスタチオグリーン」と呼ばれる鮮やかな緑色をしていることから、『緑の宝石』とも呼ばれています。内部までこの緑色が濃いものが良質なピスタチオとされています。
ピスタチオは他のナッツに比べて、ねっとりとした食感をしていて、ほんのり甘くコクのある濃厚な味わいが特徴的です。クセが少ないというのも魅力のひとつです。
■ピスタチオに含まれる栄養素(100g当たり)
出典:USDA(米国農務省)
ピスタチオにはビタミンB群や食物繊維、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれています。ピスタチオの主成分は脂質ですが、そのほとんどはオレイン酸で、オリーブオイルと同じ良質な植物性脂肪となり、なんとコレステロールはゼロなんです!ピスタチオには様々な栄養素が含まれているので、健康に良い効果がたくさんあります。
オリーブオイルは世界最古かつ最強の油!健康効果や種類、選び方・使い方を徹底解説 | トルコ旅行専門の人気ナンバーワン旅行会社『ターキッシュエア&トラベル』
ピスタチオはナッツの中でも太りにくいと言われています。低カロリーながらタンパク質が豊富なので、ダイエットや筋トレに励んでいる方の強い味方になってくれます。
ピスタチオには、「不溶性植物繊維」も含まれており、胃の中で膨らんで満腹感が得られるので、ダイエット中の方は、朝・昼・夜それぞれの食前に数粒程度食べるのがおすすめです。これにより、食事の食べ過ぎを防ぐ効果があります。この不溶性植物繊維は便秘解消や大腸がん予防にも効果的です。
また、ピスタチオには塩分を体外へ排出する働きを持っている「カリウム」も豊富に含まれているので、むくみの解消もできて身体の見た目もすっきりするのも魅力です。これ以外にも、脂肪燃焼効果のある「ビタミンB2」もピスタチオには含まれています。
活性酸素は細胞の機能を低下させ身体の老化を進行させてしまう物質なので、抗酸化作用のあるピスタチオはアンチエイジングにも効果的です。β-カロテンは美肌効果のある栄養素なので、肌の乾燥予防や、ニキビ肌の改善にも効果が!
スペインの研究では、ピスタチオを4ヶ月食べ続けると、ピスタチオが持つ抗酸化作用により寿命が延びると言うことが分かっているそうです。
ピスタチオをそのまま食べるのも良いですが、ピスタチオの実から低温圧搾法で抽出された「ピスタチオオイル」からも有効的に栄養素を摂取できますよ。
ピスタチオにはビタミンが豊富に含まれていて、食べたものをスムーズに身体のエネルギーとして変換する働きがあります。また、ピスタチオに含まれる鉄や銅は、血液の中の酸素を身体の隅々まで運んでくれるので疲労回復にも効果的です。これらの働きによって、疲れにくい体作りにつながります。
ピスタチオの種類は、スタンダードのサイズのものから、ジャンボピスタチオ、細長いタイプのものなど様々です。ピスタチオの世界生産量1位を誇るイランには約100品種ほどのピスタチオがあると言われています。その中でも代表的な品種を下記に紹介します。
ピスタチオを選ぶ際にはこれら品種もチェックして、味の食べ比べをして自分好みの品種を見つけてみてはいかがですか?
「殻を剥くのは面倒くさい」と思われる方も多いと思いますが、ピスタチオは殻が割れた状態で販売されていることがほとんどなので、その割れ目の隙間に指を差し込むとで簡単に剥くことができます。ピスタチオの殻には、風味を守って酸化を防ぐ役割があるので、殻はとても重要なのです。
特におつまみとして食べる場合は、殻付きのピスタチオがオススメですよ。
市場には、殻付きから、殻を取ったもの、薄皮を剥き鮮やかな緑色になったもの、パウダー状になったピスタチオが出回っています。その中でもなかなか見かけない鮮やかな緑色をしたピスタチオ「グリーンカーネル」。
グリーンカーネルとは、「グリーンピスタチオ」とも呼ばれる大変貴重な最高級のピスタチオで、完熟直前に未熟なまま収穫され、薄皮まで剥いてローストはしないという独自の製法でみずみずしいピスタチオグリーンと香りをそのまま活かしています。グリーンカーネルは緑色の濃淡によってランク分けされ、緑色が濃いほど価値が上がります。
高級チョコやケーキの中に見かけるピスタチオはこのピスタチオになり、ヨーロッパでは高級食材として広く使われています。
ローストされていない生のピスタチオ、値は張りますが興味のある方は試してみてはいかがですか?
ピスタチオの表面は赤茶色の渋皮で覆われていますが、渋皮は食物繊維が豊富なので、渋皮ごと食べるのがおすすめです。色素はβ-カロテンやルテインの一種なので、色の濃いピスタチオを選ぶと栄養素をたっぷり補給することができます。
ダイエットに効果的と言われるピスタチオですが、基本的にナッツ類はカロリーが高い食材なのでいずれも食べ過ぎには要注意ですよ。
ピスタチオの歴史は古く、紀元前6500年ごろから食べられていたとされています。古代オリエント文明の新石器時代初頭の遺跡からは、ドングリや他の野生の種実などと共にピスタチオも出土しています。また、旧約聖書に登場するシバの女王もピスタチオを好み、国内全てのピスタチオを独占したと言われるほどです。
ピスタチオは、古代トルコやペルシャ(現イラン)などの地中海沿岸地方に野生で砂漠に自生していたものを食用として栽培するようになり、紀元前2000年~紀元前1000年には、地中海沿岸や中央アジアで栽培されていました。その後、植物愛好家が種子をローマに持ち込み南ヨーロッパ諸国に広がり、イギリスへは18世紀、20世紀にアメリカのカルフォルニアへと伝わっていきました。
ピスタチオは現在のイランからアフガニスタン地方を含む中央アジアが原産とされています。元はトルコ南部が主な生産地でしたが、現在はイランが生産量第1位を誇り、次いでアメリカ、トルコ、中国、シリアと続いています。
その中でもイランとアメリカは、ピスタチオ生産と輸出における世界の二大国となっていて、この2つの国だけでピスタチオの世界年間生産量の70~80%を占めています。イランでは「ラフサンジャン」が最大生産地となっており、アメリカでは「カルフォルニア州」がアメリカで生産されているピスタチオの90%以上を占めています。
イランのピスタチオ生産は数千年前からと遡る一方、アメリカのピスタチオ栽培は1930年代からと比較的最近です。アメリカのピスタチオ栽培は、イランのピスタチオを移植するところから始まりました。アメリカで最初に植えられたピスタチオの苗や種子はイランから持ち込まれた品種でした。
世界シェアを誇るイランとアメリカのピスタチオは元をたどれば同じでしたが、アメリカで栽培されたピスタチオはその後、気候や風土の変化によって味も変化していきました。
イラン産のピスタチオは、甘みとコクが強く香ばしいものが特徴で、そのままおつまみとして味わうのがオススメです。
アメリカ産のピスタチオは、穏やかなコクと味わいが特徴で、お菓子や料理に合わせやすいのが魅力です。
ピスタチオを選ぶときに産地もチェックして食べ比べてみるのも面白いかもしれません。興味のある方は是非試してみてくださいね。
ちなみに、トルコのピスタチオは別品種のものになります。
残念ながら日本ではピスタチオは栽培されていません。ピスタチオの木は日照時間が長く乾燥砂漠地帯を好みます。受粉の時期に雨が多かったり、冬が厳しかったりすると実りも減ってしまうので、日本の気候や風土はピスタチオの栽培は向いていないとされています。そのため、日本ではピスタチオの栽培はされていません。
日本にピスタチオが渡来したのは19世紀初期と言われ、1884年(明治17年)頃にピスタチオ栽培を試みるも、気候や風土が適せず断念したという経緯があるようです。
よって、日本で出回っているピスタチオのほとんどは輸入品となります。
イランの「ラフサンジャン」という産地のピスタチオが有名ですが、日本では主にアメリカ産のピスタチオが流通しています。ピスタチオは日本で栽培ができない分、希少性も高く、高級ナッツとして重宝されています。
ピスタチオの生産量トップはイランですが、ピスタチオの消費量トップは実はトルコなんです!
トルコはピスタチオの生産量第3位を誇っていますが、国内で生産されたピスタチオのほとんどは国内で消費されています。トルコのピスタチオは、色が濃く、独特の風味が特徴と言われています。
ピスタチオの最大の消費国トルコでは、トルコの伝統菓子「バクラヴァ」や「ロクム」をはじめ、ピスタチオスプレッドやお土産にもおすすめのピスタチオ入りチョコレートなど、トルコには気軽に楽しめるピスタチオを使った様々な食品があります。
トルコを訪れた際には是非試してみてくださいね!
トルコ旅行でおすすめのお土産ランキングBEST25!雑貨・お菓子・化粧品 | トルコ旅行専門の人気ナンバーワン旅行会社『ターキッシュエア&トラベル』
トルコ伝統の御菓子「バクラヴァ」甘さの虜! | トルコ旅行専門の人気ナンバーワン旅行会社『ターキッシュエア&トラベル』
ロクムにはバラ風味、レモン風味、ザクロ風味、ミント風味、オレンジ風味、シナモン味などなど多種多様なフレーバーがありますが、ピスタチオ入りのものも定番人気です。
ターキッシュデライト(ロクム)は魔法のお菓子?映画で有名なトルコ伝統名物
ご存じ長ーく伸びるトルコアイスでも、トルコ名産のピスタチオ味は定番中の定番。お店で供されるピスタチオフレーバーのトルコアイスには、砕いたピスタチオがトッピングされており、香ばしい風味の絶品スイーツです。
トルコアイス「ドンドゥルマ」が伸びる秘密は原材料!作り方やおすすめ店は?
日本でもカルディコーヒーや成城石井など輸入食品を扱っているお店や、ディーンアンドデルーカなどで販売されているので、ピスタチオ好きの方はぜひ試してみてください。
ピスタチオは普段の食事だけでは不足しがちな栄養を補給してくれるスーパーフードでした。
そのまま食べても美味しいピスタチオは、サラダや肉料理に加えたり、アイスやケーキなどのスイーツにしても美味しく食べられます。近年“ピスタチオグリーン”という色がトレンドになりますます注目されるようになったピスタチオ、是非普段の食生活に取り入れて健康的な身体を手に入れて下さいね!
目次
ピスタチオはナッツの女王!
ピスタチオ(英名:pistachio)とは、鮮やかな緑色が特徴的なナッツの一種です。ピスタチオという名前は、ペルシャ語の「ペステ」が語源と言われ、ラテン語を通じてヨーロッパ諸国の言語に取り入れられていきました。
栄養価が高いことから「ナッツの女王」と呼ばれていますが、割れている殻が笑っているように見えることから「ハッピーナッツ」とも呼ばれています。アーモンドは漢字で「扁桃」、カシューナッツは「加州」と書きますが、ピスタチオには漢字表記はありません(中国語では「开心果」と書きます)。
緑の宝石と称される鮮やかなグリーンと濃厚な味が特徴
アイボリー色の殻に包まれたピスタチオの実が「ピスタチオグリーン」と呼ばれる鮮やかな緑色をしていることから、『緑の宝石』とも呼ばれています。内部までこの緑色が濃いものが良質なピスタチオとされています。
ピスタチオは他のナッツに比べて、ねっとりとした食感をしていて、ほんのり甘くコクのある濃厚な味わいが特徴的です。クセが少ないというのも魅力のひとつです。
ピスタチオの収穫時期
ウルシ科カイノキ属の落葉樹で、ブドウのような形のどっしりとした房状にして赤みがかったしわのある果実を付けます。ピスタチオの実は熟すと黄紅色に染まった薄皮に包まれ、完熟すると外殻は自然に縦に割れて収穫されます。8月末~10月にかけて果皮が弾け始めると収穫期を迎えます。雌雄異株であり、木の高さは10mほどにも成長します。ピスタチオの高い栄養価と嬉しい効能
■ピスタチオに含まれる栄養素(100g当たり)
エネルギー | 562kcal |
炭水化物 | 27.51g |
糖質 | 7.66g |
食物繊維 | 10.3g |
飽和脂肪酸 | 5.556g |
一価不飽和脂肪酸 | 23.820g |
多価不飽和脂肪酸 | 13.744g |
タンパク質 | 20.27g |
チアミン(ビタミンB1) | 0.87mg |
ビタミンB6 | 1.700mg |
葉酸 | 51μg |
ビタミンE | 2.3mg |
鉄 | 3.92mg |
カリウム | 1025mg |
亜鉛 | 2.2mg |
出典:USDA(米国農務省)
ピスタチオにはビタミンB群や食物繊維、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれています。ピスタチオの主成分は脂質ですが、そのほとんどはオレイン酸で、オリーブオイルと同じ良質な植物性脂肪となり、なんとコレステロールはゼロなんです!ピスタチオには様々な栄養素が含まれているので、健康に良い効果がたくさんあります。
オリーブオイルは世界最古かつ最強の油!健康効果や種類、選び方・使い方を徹底解説 | トルコ旅行専門の人気ナンバーワン旅行会社『ターキッシュエア&トラベル』
ダイエットに効果的
ピスタチオはナッツの中でも太りにくいと言われています。低カロリーながらタンパク質が豊富なので、ダイエットや筋トレに励んでいる方の強い味方になってくれます。
ピスタチオには、「不溶性植物繊維」も含まれており、胃の中で膨らんで満腹感が得られるので、ダイエット中の方は、朝・昼・夜それぞれの食前に数粒程度食べるのがおすすめです。これにより、食事の食べ過ぎを防ぐ効果があります。この不溶性植物繊維は便秘解消や大腸がん予防にも効果的です。
また、ピスタチオには塩分を体外へ排出する働きを持っている「カリウム」も豊富に含まれているので、むくみの解消もできて身体の見た目もすっきりするのも魅力です。これ以外にも、脂肪燃焼効果のある「ビタミンB2」もピスタチオには含まれています。
美肌効果もあり!アンチエイジングも!
ピスタチオに含まれている「ビタミンB6」は、たんぱく質をアミノ酸に分解するのに必要なビタミンで、肌や髪の毛を丈夫にする働きを持っています。また、同じくピスタチオに含まれている「β-カロテン」と「ルテイン」は抗酸化作用によって活性酸素を除去してくれます。活性酸素は細胞の機能を低下させ身体の老化を進行させてしまう物質なので、抗酸化作用のあるピスタチオはアンチエイジングにも効果的です。β-カロテンは美肌効果のある栄養素なので、肌の乾燥予防や、ニキビ肌の改善にも効果が!
スペインの研究では、ピスタチオを4ヶ月食べ続けると、ピスタチオが持つ抗酸化作用により寿命が延びると言うことが分かっているそうです。
ピスタチオをそのまま食べるのも良いですが、ピスタチオの実から低温圧搾法で抽出された「ピスタチオオイル」からも有効的に栄養素を摂取できますよ。
疲労回復効果も期待できる
ピスタチオにはビタミンが豊富に含まれていて、食べたものをスムーズに身体のエネルギーとして変換する働きがあります。また、ピスタチオに含まれる鉄や銅は、血液の中の酸素を身体の隅々まで運んでくれるので疲労回復にも効果的です。これらの働きによって、疲れにくい体作りにつながります。
腸内環境を整える効果も
ナッツ類は食物繊維が豊富で、腸の健康に良い影響を与えてくれますが、特にピスタチオはアーモンドと比べても有益な腸内細菌を増やす作用があるという報告もあります。目の健康に良い
ピスタチオには、目の健康に不可欠なルテインとゼアキサンチンの両方が豊富に含まれており、白内障や加齢性黄斑変性症といった失明につながる恐れのある目の疾患の予防にも効果が期待できます。血圧を低下させる
ナッツ類にはコレステロール値や血圧を低下させる効果があり、高血圧や心疾患を予防できる可能性があるといわれていますが、中でもピスタチオは特にその効果が高いとする分析結果があります。美味しいピスタチオの選び方
ピスタチオの種類は100品種以上!
ピスタチオの種類は、スタンダードのサイズのものから、ジャンボピスタチオ、細長いタイプのものなど様々です。ピスタチオの世界生産量1位を誇るイランには約100品種ほどのピスタチオがあると言われています。その中でも代表的な品種を下記に紹介します。
- ラウンドタイプ(Round type):イランで生産されるピスタチオの約50%が「ファンドギ(Fandoghi)」で、人気のある種類です。
- ロングタイプ(Long type):ここで挙げているピスタチオの品種の中で最も商業価値が高い品種が「アクバリ(Akbari)」です。その他にも、「アーマドアガイ(Ahmad Aghaie)」、「バダミ(Badami)」という名の品種もあります。
- ジャンボタイプ(Jumbo type):カレグチ(Kalleqouchi)は細長い形が特徴です。ペルシャ語で「牡羊の頭」を意味し、形が似ていることからこの名前がつきました。
ピスタチオを選ぶ際にはこれら品種もチェックして、味の食べ比べをして自分好みの品種を見つけてみてはいかがですか?
ピスタチオは殻付きがオススメ!
ピスタチオはナッツのままから、加工されてお菓子として販売されていたりしているので、コンビニやスーパーなどで気軽に買うことができます。ナッツのままの場合は、殻付きで販売されているのがほとんどです。「殻を剥くのは面倒くさい」と思われる方も多いと思いますが、ピスタチオは殻が割れた状態で販売されていることがほとんどなので、その割れ目の隙間に指を差し込むとで簡単に剥くことができます。ピスタチオの殻には、風味を守って酸化を防ぐ役割があるので、殻はとても重要なのです。
特におつまみとして食べる場合は、殻付きのピスタチオがオススメですよ。
最高級ピスタチオ「グリーンカーネル」
市場には、殻付きから、殻を取ったもの、薄皮を剥き鮮やかな緑色になったもの、パウダー状になったピスタチオが出回っています。その中でもなかなか見かけない鮮やかな緑色をしたピスタチオ「グリーンカーネル」。
グリーンカーネルとは、「グリーンピスタチオ」とも呼ばれる大変貴重な最高級のピスタチオで、完熟直前に未熟なまま収穫され、薄皮まで剥いてローストはしないという独自の製法でみずみずしいピスタチオグリーンと香りをそのまま活かしています。グリーンカーネルは緑色の濃淡によってランク分けされ、緑色が濃いほど価値が上がります。
高級チョコやケーキの中に見かけるピスタチオはこのピスタチオになり、ヨーロッパでは高級食材として広く使われています。
ローストされていない生のピスタチオ、値は張りますが興味のある方は試してみてはいかがですか?
ピスタチオの食べ方|食べ過ぎのデメリットに注意!
ピスタチオの1日あたりの摂取目安は、40粒(約150kcal)程度と言われています。ピスタチオの表面は赤茶色の渋皮で覆われていますが、渋皮は食物繊維が豊富なので、渋皮ごと食べるのがおすすめです。色素はβ-カロテンやルテインの一種なので、色の濃いピスタチオを選ぶと栄養素をたっぷり補給することができます。
ダイエットに効果的と言われるピスタチオですが、基本的にナッツ類はカロリーが高い食材なのでいずれも食べ過ぎには要注意ですよ。
ピスタチオの歴史
ピスタチオの歴史は古く、紀元前6500年ごろから食べられていたとされています。古代オリエント文明の新石器時代初頭の遺跡からは、ドングリや他の野生の種実などと共にピスタチオも出土しています。また、旧約聖書に登場するシバの女王もピスタチオを好み、国内全てのピスタチオを独占したと言われるほどです。
ピスタチオは、古代トルコやペルシャ(現イラン)などの地中海沿岸地方に野生で砂漠に自生していたものを食用として栽培するようになり、紀元前2000年~紀元前1000年には、地中海沿岸や中央アジアで栽培されていました。その後、植物愛好家が種子をローマに持ち込み南ヨーロッパ諸国に広がり、イギリスへは18世紀、20世紀にアメリカのカルフォルニアへと伝わっていきました。
ピスタチオの主な生産地
ピスタチオは現在のイランからアフガニスタン地方を含む中央アジアが原産とされています。元はトルコ南部が主な生産地でしたが、現在はイランが生産量第1位を誇り、次いでアメリカ、トルコ、中国、シリアと続いています。
その中でもイランとアメリカは、ピスタチオ生産と輸出における世界の二大国となっていて、この2つの国だけでピスタチオの世界年間生産量の70~80%を占めています。イランでは「ラフサンジャン」が最大生産地となっており、アメリカでは「カルフォルニア州」がアメリカで生産されているピスタチオの90%以上を占めています。
イランのピスタチオ生産は数千年前からと遡る一方、アメリカのピスタチオ栽培は1930年代からと比較的最近です。アメリカのピスタチオ栽培は、イランのピスタチオを移植するところから始まりました。アメリカで最初に植えられたピスタチオの苗や種子はイランから持ち込まれた品種でした。
世界シェアを誇るイランとアメリカのピスタチオは元をたどれば同じでしたが、アメリカで栽培されたピスタチオはその後、気候や風土の変化によって味も変化していきました。
イラン産のピスタチオは、甘みとコクが強く香ばしいものが特徴で、そのままおつまみとして味わうのがオススメです。
アメリカ産のピスタチオは、穏やかなコクと味わいが特徴で、お菓子や料理に合わせやすいのが魅力です。
ピスタチオを選ぶときに産地もチェックして食べ比べてみるのも面白いかもしれません。興味のある方は是非試してみてくださいね。
ちなみに、トルコのピスタチオは別品種のものになります。
日本産のピスタチオってあるの?
残念ながら日本ではピスタチオは栽培されていません。ピスタチオの木は日照時間が長く乾燥砂漠地帯を好みます。受粉の時期に雨が多かったり、冬が厳しかったりすると実りも減ってしまうので、日本の気候や風土はピスタチオの栽培は向いていないとされています。そのため、日本ではピスタチオの栽培はされていません。
日本にピスタチオが渡来したのは19世紀初期と言われ、1884年(明治17年)頃にピスタチオ栽培を試みるも、気候や風土が適せず断念したという経緯があるようです。
よって、日本で出回っているピスタチオのほとんどは輸入品となります。
イランの「ラフサンジャン」という産地のピスタチオが有名ですが、日本では主にアメリカ産のピスタチオが流通しています。ピスタチオは日本で栽培ができない分、希少性も高く、高級ナッツとして重宝されています。
ピスタチオの消費量トップはトルコ!
ピスタチオの生産量トップはイランですが、ピスタチオの消費量トップは実はトルコなんです!
トルコはピスタチオの生産量第3位を誇っていますが、国内で生産されたピスタチオのほとんどは国内で消費されています。トルコのピスタチオは、色が濃く、独特の風味が特徴と言われています。
ピスタチオの最大の消費国トルコでは、トルコの伝統菓子「バクラヴァ」や「ロクム」をはじめ、ピスタチオスプレッドやお土産にもおすすめのピスタチオ入りチョコレートなど、トルコには気軽に楽しめるピスタチオを使った様々な食品があります。
トルコを訪れた際には是非試してみてくださいね!
トルコ旅行でおすすめのお土産ランキングBEST25!雑貨・お菓子・化粧品 | トルコ旅行専門の人気ナンバーワン旅行会社『ターキッシュエア&トラベル』
日本でも大人気!ピスタチオを使ったおすすめフード
バクラヴァ
「バクラヴァ」とは、パイ生地よりもさらに薄い生地を何層にも重ね、砕いたピスタチオやヘーゼルナッツなどを挟んで焼き上げ、甘いシロップをかけて仕上げたお菓子です。色んな種類のバクラヴァがありますが、定番はやっぱり“ピスタチオ”です。トルコ伝統の御菓子「バクラヴァ」甘さの虜! | トルコ旅行専門の人気ナンバーワン旅行会社『ターキッシュエア&トラベル』
ロクム(ターキッシュデライト)
同じくトルコ伝統菓子のひとつ「ロクム」とは、「ターキッシュデライト」という名前でも親しまれている、日本のゆべしに似たもちもち食感のお菓子です。大ヒット映画『ナルニア国物語』に登場したことでも有名です。ロクムにはバラ風味、レモン風味、ザクロ風味、ミント風味、オレンジ風味、シナモン味などなど多種多様なフレーバーがありますが、ピスタチオ入りのものも定番人気です。
ターキッシュデライト(ロクム)は魔法のお菓子?映画で有名なトルコ伝統名物
ピスタチオアイス
ピスタチオはアイスクリームのフレーバーとしてもよく使われます。日本でもハーゲンダッツやピノ、パルムなどの人気ブランドがピスタチオ味の商品を販売したり、コンビニ各社がオリジナルのピスタチオアイスを開発したりと、人気フレーバーとして定着しています。ご存じ長ーく伸びるトルコアイスでも、トルコ名産のピスタチオ味は定番中の定番。お店で供されるピスタチオフレーバーのトルコアイスには、砕いたピスタチオがトッピングされており、香ばしい風味の絶品スイーツです。
トルコアイス「ドンドゥルマ」が伸びる秘密は原材料!作り方やおすすめ店は?
ピスタチオバター・ピスタチオペースト
ピーナッツをペースト状にしたピーナッツバターは日本でも定着していますが、ピスタチオを使ったピスタチオバター(ピスタチオペースト)もあります。砂糖入りで甘みのついたものが多く、そのままトーストに塗って食べればいつも朝食がリッチで幸せなひと時に。お菓子の材料として使うのもおすすめですし、砂糖の入っていない製品ならドレッシングなど料理にも使えます。日本でもカルディコーヒーや成城石井など輸入食品を扱っているお店や、ディーンアンドデルーカなどで販売されているので、ピスタチオ好きの方はぜひ試してみてください。
ピスタチオを美味しく食べて健康に!
ピスタチオは普段の食事だけでは不足しがちな栄養を補給してくれるスーパーフードでした。
そのまま食べても美味しいピスタチオは、サラダや肉料理に加えたり、アイスやケーキなどのスイーツにしても美味しく食べられます。近年“ピスタチオグリーン”という色がトレンドになりますます注目されるようになったピスタチオ、是非普段の食生活に取り入れて健康的な身体を手に入れて下さいね!