トルコ出身・トルコで活躍!古代世界の知識人達
哲学者のタレス (土-英:Thales)
世界最初の哲学者、ミレトスのタレス


トルコのエーゲ海沿岸にあった古代ギリシア植民地の港都市ミレトスにて、紀元前624年頃フェニキア人の名門家族の元に生まれました。
タレスは、商業に携わっておりその為生涯エジプトやフェニキアやバビロニア等の地中海世界を訪れて学んだと言われています。数学、自然科学、測量術、天文学などに通じた「ソクラテス以前の哲学者」で“ミレトス三哲人”「ミレトス学派」の創始者。哲学と科学の先駆者で「ギリシャ七賢人」でもあります。
それまで世界の起源が神話的に考えられていたのが当たり前だった中で、タレスは初めて合理的に万物の根源・根源的原理“アルケー”の存在、“万物の根源は何か”を考え、それが“水”であると唱えました。全ての存在が何らかの形で“水”から生成し、この定義は世界・大地が水の上にある事に基づいているとしています。
バビロンで取得した天文学を使って紀元前585年5月28日の日食を予測したり、塔から海上の船までの距離を幾何学的計算により算出したり、ナイル川の氾濫の水面上昇が風邪と関係することを発見したり、エジプトのギザのピラミッドの高さを陰による比率を使って求めることが出来ました。
中学の算数の授業で習った“直径に対する円周角は直角である”という有名な「ターレスの定理」もこのターレスが約2500年前に説いたものなのです。
タレスは、紀元前546年頃、競技を観戦中に熱中症かかり老年衰弱も重なり78歳で生涯を終えました。
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タレスの逸話
プラトンによる有名なタレスの逸話は、タレスが天体観測に夢中になって空を見上げていた際、うっかり溝(井戸)に落ちてしまい、近くにいた老婆が「空は見えても、足元は見えないのですね」と笑ったと言うお話です。哲学を突き止め始めてから貧しい生活をしていたため無慈悲な市民からは蔑まされ、哲学は役に立たぬと言われた為、天体観察と天文知識からオリーブの一番良い収穫時期と翌年の豊作を予測します。そしてその時期までにオリーブの圧搾機を買い占めておき、収穫期になり圧搾機を貸し出すことで大金を稼ぐことが出来ました。
しかし自身はこれを良しとせず、彼は稼ぐ知識と術を持っていましたがそれを使って稼ぐことをしなかったと言います。