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トルコ料理

ハルミチーズは絶妙な塩気と食感が最高!美味しい食べ方やおすすめレシピ


ハルミチーズは、キュキュッとした食感が特徴の焼いても溶けない不思議なチーズです。ハルーミ、ハロウミとも発音され、トルコなどで親しまれています。発祥の地はトルコの南方に位置する国キプロスです。ここでは、このハルミチーズについて徹底解説致します。

ハルミチーズとは?

ハルミチーズ
ハルミチーズは、地中海の東に浮かぶ島国「キプロス共和国」原産の、羊乳や山羊乳、牛乳から作られるセミハードタイプのチーズです。「ハルミ」という名前は、古代ギリシャ語で「海の塩」を意味する「アルミ」に由来しています。

名前の通り塩分が多いので、そのまま焼いて食べたり、サラダに入れたり、パンと一緒に食べたりするのがおすすめです。キプロスでは、野菜の他にメロンやスイカ、イチジクなどの果物、燻製したソーセージの薄切り等と合わせることもあります。

ハルミチーズの起源は東ローマ帝国時代という説もありますが、文献で確認できる最初の記録は16世紀です。キプロスでは古くから羊や山羊が飼育されており、ハルミチーズはそれら家畜のミルクが採れなくなる冬に向けてタンパク源を保存するために作られ始めたといわれています。

もともとは羊と山羊の乳を使ったチーズでしたが、20世紀後半以降は輸出の増大により牛乳も使用されています。キプロスでは全輸出の四分の一を乳製品が占め、その中でハルミチーズの年間生産量19,000トン中15,000tは輸出されており、重要な輸出品の一つとなっているのです(2015年の調査に基づく)。

キプロスでは自国の法律によって牛乳のみでの製造は禁止されていますが、ハルミチーズはキプロスの他にも周辺諸国でも作られており、トルコなどでは牛乳100%を使用したハルミチーズも作られています。

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ハルミチーズはどんな味?

ハルミチーズ
ハルミチーズの見た目は白から淡い黄色で、弾力がありながらもしっかりと中身が詰まっています。香りは穏やかで、甘いミルクのような香りです。味は塩分強めですが、風味や旨味は比較的穏やかで優しいミルキーな味わいを楽しめます。

ハルミチーズの一番の特徴は、シコシコとした食感です。歯切れが良く、噛むと細かいそぼろ状に砕けながらキュッキュっと音が鳴る不思議な食感で、一般的なチーズでイメージされる「なめらか、とろける」といった感じは全くなく「何これ!チーズ?!」と思ってしまう独特な味わいです。

何となく日本の高野豆腐や蒲鉾、さけるチーズにも食感が似ています。また、加熱するとより甘味や旨味が増し、食感の弾力性も強くなります。

ハルミチーズの美味しい食べ方|塩抜きが必須!

ハルミチーズ
ハルミチーズは、そのままでも食べることが出来ますが、焼いて食べるのが圧倒的におすすめです!普通のチーズは、加熱すると溶けてしまうものが多いですが、ハルミチーズは柔らかくなるものの、液状には溶けません。そのため、表面をパリッとこんがり焼くことができて、チーズの食感も楽しめるとっても不思議な食べ物なのです。

味は、しっかり塩気がきいているため「塩抜き」が必要です。塩抜きの方法は、包丁でスライスしたハルミチーズを水に浸けるだけです。とても簡単ですが、浸ける時間は1時間以上必要です。おつまみとしてそのまま食べる場合と他の調味料と合わせて調理する場合により塩抜きの時間を変えて塩気を調整します。

ぜひ、「キュッ、キュッ」という独特の感触を楽しんでみてください。

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ハルミチーズの保存方法

未開封であれば1年ほど保存できるハルミチーズですが、一度開封した場合でも正しく保存すれば2週間ほど日持ちします。冷蔵庫で保存する場合は、塩水を入れた密封容器に浸けて保存するのが理想的です。チーズをびしょびしょにするのに抵抗がある場合は、クッキングペーパーかワックスペーパーできっちりと包んで浸ける方法もあります。すぐに食べ切る予定でしたら、普通に密封容器に入れて冷蔵保存しても1週間以内なら日持ちします。

また、ほとんどのチーズと同じくハルミチーズも冷凍保存が可能です。チーズの中には「冷凍できるけど味や食感が落ちる」ものもありますが、ハルミチーズはほとんど冷凍したときの状態で保存、解凍できるので、大容量で安いものを見つけたら購入して、残ったものは冷凍するのがおすすめです。

一度冷凍すれば、3ヶ月を目安に保存可能です。解凍後の日持ちは2日ほどなので、焼きやすい薄さに切り分け、使いやすいサイズに分けてラップに包み、最後にまとめてフリーザーバッグに入れて冷凍焼けを防ぎましょう。

食べる時には、冷蔵庫に移して自然解凍します。チーズの大きさにもよりますが、丸1日から2日間かけてしっかりと解凍します。凍っている状態で調理すると食感が変わってしまうので要注意です。

ハルミチーズのおすすめ人気レシピ

ダイエットにも!ハルミチーズのサラダ

ハルミチーズ
チーズは少量で満腹感と満足感が得られやすいというメリットがあります。特に焼いたハルミチーズは、弾力のある食感で食べ応え十分です。生野菜や温野菜にトッピングすると塩気のあるハルミチーズが味付けとなるので、油分を含んだカロリーの高いドレッシングをかけずに美味しくて満足感のある栄養たっぷりのサラダになります。

チーズは脂質が多く含まれカロリーが高めなので、ダイエットには不向きでは?と認識されがちですが、カルシウムやたんぱく質の宝庫とも言われています。また、最近の研究では、生活習慣病の原因になる内臓脂肪の減少に役立つという点も注目されはじめています。

ワインのおつまみにピッタリ!ハルミチーズと野菜のグリル

ハルミチーズ
ハルミチーズは塩っけがあり、キュッキュッとした食感で食べ応えがあるので、ワインとの相性も抜群です。スライスしたハルミチーズをオリーブオイルでカリカリになるまで焼き、縦に切ったナスなどの野菜も焼いてお皿に並べ、バジルを散らしたら彩りの良い簡単おつまみになります。

ハルミチーズ自体の塩分だけで十分なので基本的に味付けやソースは不要。切って焼くだけなので、いつでも手軽に作れます。

トルコワイン・ワインテイスティング・ワイン醸造

朝食やデザートに!ハルミチーズのサンドイッチ

ハルミチーズはパンとも相性抜群です。焼いたハルミチーズをトマトやレタスなどと一緒に挟んでサンドイッチにすれば、朝食や軽いランチにピッタリ。ホットサンドにしても美味しいですが、この場合も先にハルミチーズを焼いておくのがおすすめです。

また、クリーミーでほどよい塩気があるハルミチーズは、はちみつとの組み合わせも最高。焼いたハルミチーズをのせたパンにはちみつをかければ、ちょっとリッチなおやつの完成です。

ハルミチーズの栄養とカロリー

ハルミチーズ
様々な料理と相性の良いハルミチーズですが、中々のボリュームとカロリーがあります。ハルミチーズのカロリーは100gあたり平均300kcalと、やや高めです。同じチーズでいうと、カマンベールチーズと同等のカロリーです。

しかし、ハルミチーズは脂質が高めですので、体内でエネルギーとなる大切な栄養素を補ってくれます。チーズは全般的にカロリーが高いものの栄養価が高く、美味しくてとまらない魅惑の食べ物ですね。

ハルミチーズはどこで買える?

ハルミチーズは日本ではまだ一般的ではないため、普通のスーパーやコンビニなどでは売っていないことが多いでしょう。しかし、カルディやコストコなど輸入食品を取り扱う食材店には置いてあることがあります。

また、最近では楽天やAmazonなどネット通販なら、本場キプロスやトルコ産のハルミチーズを気軽に購入できますので、ぜひ試してみてください。

ハルミチーズの作り方

ハルミチーズ
焼いても溶けない特徴を持つハルミチーズは、独特の製法で作られています。ここで一般的なハルミチーズの作り方をご紹介致します。

  • ①乳酸菌を加えず凝乳酵素(レンネット)でミルクを凝固させます(乳酸菌を加えないため、酸味が穏やかなチーズに仕上がります)。
  • ②凝乳をカットし、加熱しながら撹拌してホエイ(水分)の排出を促します。
  • ③脱水した凝乳(カード)を型に移し、圧縮して板状にします。
  • ④板状のカードを適当な大きさに切って、約90℃の熱湯で30分~1時間加熱します。(この加熱する工程によってハルミチーズ特有の生地の質感が生まれます。)
  • ⑤熱湯から引き揚げたカードに塩をまぶし、二つ折りにして成形します。(この二つ折りにする作業によってチーズに含まれるたんぱく質が繊維状に並び、独特のハルミチーズの組織が形成されます。)
  • ⑥保存性を高めるために40日程度塩水に浸けます。(基本的にハルミチーズは塩水に浸ける工程を行うため強めの塩味が特徴です。)

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トルコでも大人気のハルミチーズ

ハルミチーズ
ハルミチーズはトルコで、「ハルーミ・ペイニリ(Hellim Peyniri)」と呼ばれています。トルコ人にとってチーズは、朝食・昼食・おつまみと3食に欠かせない食材です。そんなトルコでもハルミチーズは大人気で、シンプルに焼くだけという調理法がポピュラーです。

香辛料をはじめ様々な食材が並ぶイスタンブールの「エジプシャンバザール」には、ハルミチーズなど色々な種類のチーズも量り売りされています。

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ハルミチーズと少し似ている?トルコのフェタチーズ

フェタチーズ
トルコには130種類以上のチーズがあるといわれており、多種多様なチーズを3食通して様々な調理法で食べるチーズ大好き国家です。その中でも特に人気があるのがフェタチーズで、トルコ語では「ベヤズ・ペイニール(Beyaz Peynir」と呼ばれています。このベヤズ・ペイニールは、トルコ産チーズのおよそ6割ともいわれています。

フェタチーズは、木綿豆腐のような見た目でほろほろっと砕けるような食感です。塩気が強いので塩抜きして食べるところがハルミチーズと少し似ていて、ハルミチーズと同様にそのままおつまみとして食べたり、サラダのトッピングにしたりして食べられています。

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ハルミチーズ以外にもある!焼いて食べる絶品チーズ3選

ハルミチーズは焼いても溶けない珍しいチーズですが、焼いて溶かしてソースのようにして食べるチーズもあります。ここでは、代表的なものをご紹介致します。

カチョカヴァロ

カチョカヴァロ(Caciocavallo)は、紀元前から南イタリア地方を中心に作られてきた、世界的に最も歴史のあるチーズの一つです。イタリア語で、カチョが"チーズ"、カヴァロが"馬"を意味します。カチョカヴァロを熟成させるときに、チーズを袋に詰めたもの2つを紐などでつなぎ、横棒で分けてぶら下げた状態が、馬の鞍に荷物を左右ぶら下げて運ぶ様子に似ていることから名付けられたそうです。

瓢箪のような形で、原材料は牛乳・塩・レンネット(チーズを作るときに使う牛乳を固める酵素剤)のみとシンプルです。牛乳を固め、ホエー(乳清)を排出し、カード(かたまり)を作って熱湯で練ることで、弾力のある繊維状の組織ができあがります。色は白くなめらかなチーズで、本場イタリアでは、2~3kgのビッグサイズも作られています。

カチョカヴァロは、フライパンで焼いて食べるのが一番美味しいです。加熱するとトロリと溶けて伸びるのが特徴です。焼けことで外側はカリッ、中身はもっちりという、ほかのチーズでは味わえない独特の食感が楽しめます。

食べる時は1cm以上の厚さにカットし、小麦粉をまぶして焼くと良いです。小麦粉をまぶすことで、チーズが溶けにくくなり素早くきれいな焼き目をつけることができます。パリッとした食感を味わいたい場合は、少し薄めにスライスします。薄くスライスした場合は、弱火でもすぐ溶けだすので気をつけなくてはなりません。

フライパンにオリーブオイルをひき、十分に熱くなってからカチョカヴァロをフライパンに入れます。そして、強火で一気に両面に焼き目をつけます。フライパンが熱くなる前に入れると、チーズがどんどん溶けて「もっちり」部分がなくなってしまうので、注意して下さい。チーズ同士はくっつきやすいため、1~2切れと少しずつ焼くようにすると良いです。チーズがぶくぶくと泡立ったら、フライ返しでひっくり返し、もう片面も焼いて出来上がりです。

ラクレット

ラクレット
ラクレット(raclette)はスイスのチーズです。チーズの断面を熱で溶かして削って食べるヴァレー地方を中心とするスイス及びフランスのサヴォア地方の伝統料理も同じくラクレットと呼ばれています。名前の由来はフランス語で「削る」を意味する"racler"です。ヴァレー州以外ではスライスした長方形のチーズを溶かすことが多いです。

ラクレットは、牛乳から作られるハードチーズの一種で、32℃に温めた生乳を乳酸菌、レンネットを用いて凝固させたカード(かたまり)を細かく切り、ホエー(乳清)を除いて30~40℃で15~20分かき混ぜます。これを4回プレスした直径約30 cmの塊にして、1日塩水に浸した後、塩水で表面をこする頻度を減らしながら95日間11℃、湿度92%の環境で熟成させて作ります。

ラクレットは、まろやかでコクがあり、ナッツのような香ばしさがあります。熱を加えることで美味しさが増し、ラクレットの旨味が引き立ちます。チーズを火で溶かす古い記録として16世紀のものが残っています。最近では、電気ヒーターによりチーズ断面を加熱する器具や、薄切りのチーズを小さなトレイに載せて加熱するラクレットグリルもあります。ちなみにアニメ『アルプスの少女ハイジ』で、暖炉にかざしてチーズを溶かして食べる場面に登場するチーズもラクレットではないかと言われています。

チーズを溶かして食べる料理といえば「チーズフォンデュ」が有名ですが、ラクレットは削り取ったチーズを具材にかけるのに対して、チーズフォンデュはチーズがあらかじめ溶かされているという点に違いがあります。チーズフォンデュでは溶かされたチーズは白ワインとブレンドされていますので、風味も全く異なります。また、チーズフォンデュには、エメンタールチーズとグリュイエルチーズを混ぜて使うのが一般的ですが、ラクレットはラクレットチーズのみ、またはグリュイエルチーズのみを使用します。

スカモルツァ

スカモルツァ(Scamorza)は、南イタリアで作られる牛乳のチーズです。名前の由来は樹木の先端を切るという意味のスカモルツァーレから来ています。作り方はモッツァレラチーズと同様に、こねたり引きのばしたり、ちぎる様子が思い浮かぶ「パスタ・フィラータ製法」で、美味しい歯ごたえのある弾力と食感が生まれます。

日本で出回るスカモルツァは一箇所を紐でくくったカチョカバッロに似た瓢箪や西洋梨のような形をよく見ますが、2kg程のカチョカバッロに比べてスカモルツァは250gから400gほどの大きさなので小ぶりです。

イタリアではプレゼントラッピング紐のような糸で吊るす形も見かけます。また、アイディアたっぷりな豚や象の形のスカモルツァなども登場していて、焼いてしまうのがもったいない可愛さです。

スカモルツァはそのまま切り分けるのではなく、ハルミチーズと同様にフライパンなどで少し焦げ目がつくまで加熱するのが一般的な食べ方です。1~2cmほどにスライスしたら中火で3分ほど焼くと丁度よく伸びて美味しいですし、少し長めにこんがりパリパリに仕上げるのもお勧めです。焼いたスカモルツァはそのまま食べても良いですが、料理に使っても美味しいです。ヨーロッパではスカモルツァの中にサラミが埋め込まれているものも売られているので、切って焼けばそれだけで完璧なご馳走になります。

ハルミチーズが食べられる東京のおすすめレストラン

ハルミチーズ
ここでは都内でハルミチーズの美味しい料理が食べられるレストランをご紹介致します。

蒲田・スピローズ

カジュアルで楽しいアテネのタベルナ(食堂)の雰囲気をそのままにムサカやスブラキ、サガナキ、ギロといったギリシャの王道料理を味わえる隠れ家レストランです。サントリーニ島をイメージした白と青のリゾート感あふれるインテリアで飾られたお洒落な店内で、世界一の品質を誇るギリシャ産EXVオリーブオイルを使った身体に優しい料理の数々を楽しむ事ができます。スピローズでは、チーズを焼いた前菜「サガナキ」にハルミチーズを使い、看板メニューになっています。
住所 東京都大田区蒲田5-7-6-CCMビル3F
電話番号 03-6715-7629
ウェブサイト http://www.spyros.tokyo/index.html

トプカプ・丸の内店

世界三大料理のひとつと呼ばれるトルコ料理の中でも、最も食べるものが美味しい土地と言われる地中海沿岸の南トルコの家庭料理と珍しいトルコワインが楽しめるレストランです。ここではハルミチーズのソテーが味わえます。ミルキーな風味と軽い塩味がきいていて、おつまみにピッタリです。
住所 東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビルB1
電話番号 050-5485-2786
ウェブサイト https://p734000.gorp.jp/

神田・アルミーナ

神田にあるアラブ・地中海レストランのアルミーナは、パレスチナの本格的な家庭料理を味わえる貴重なお店です。ここにはハルミ・サラダというメニューがあり、ハルミチーズとマッシュルームのソテー、ミニトマト、ガーリック、バジル、アーモンドを新鮮野菜にのせた温サラダです。
住所 東京都千代田区神田多町2-2-3 元気ビル B1
電話番号 03-3526-2489
ウェブサイト https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131002/13107930/

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